もう、好きじゃない。

好きじゃないよ貴方のことなんて、
勘違いしないでほしい。
いや、勘違いしてたのは私の方か。

同級生に対する憧れの感情って、世界一、いや宇宙一、ややこしいんだな。
ただ、私が持ってないモノを持ってたひとだった。
自分とは対極にいるひとだった。
尊敬してた、羨ましかった、憧れていた。
好きなんだと思ってた。恋愛感情的な意味で。

でも、気づいてしまったのよ。どうやら私は、この人と一緒にいたい訳ではないみたいだ。遠くで見ているだけでよかったみたいだ。思えば、デートに行きたいとか、手を繋いで歩きたいとか、1ミリも考えたことすらなかったかも。

「これって単なる憧れか」

ああ、私は貴方のこと好きじゃなかったんだ。
勘違いしてたのか。

最近の子って「あの人はただの推しだよ」なんて言うよな、それって、ただ恋愛感情を自覚することから逃げてたのかと思ってたけど、いや大方はそうなんだろうけど、なんて思考を巡らせてみるくらいには冷静になってしまった。

もう好きじゃないよ貴方のことなんて、

嫌な所が目につくようになった、愛おしいと思えなくなってしまった、前まであんなに尊敬していた所さえ当たり前のことだと感じてしまうようになった。

いや、
やっぱり、
好きになるって勘違いすることだったかもしれない。

でも、
もう、好きじゃない。

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