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F1種の野菜を食べると不妊症になる?

自然栽培の野菜の話をする際に、よく登場する「固定種」と「F1種」。これらはそれぞれにメリット・デメリットがあります。

なかでもF1種の野菜を食べ続けていると不妊になる!?という話があり、これに関しては興味を持たれる方も多いと思います。

本当のところはどうなのか…。私なりに調べてみたことと、現時点での私の考えをまとめてみました。

こんな流れで書きます↓

①F1種の野菜と不妊症

②F1種の野菜の蜜で不妊症になったかもしれないミツバチ達

③色々調べて私が今思うこと

聞きなれないワード続出で混乱するかもしれませんが、できいる限り誰でもわかるように書きたいと思います。

①F1種の野菜と不妊症

F1種の野菜とは現代の大量生産大量消費の時代に合った野菜といえます。

形が不ぞろいではないので、箱詰めしやすく一度にたくさん運搬できたり特定の病気に強いように品種改良されていたりします。

しかし、これらの野菜は雄性不稔(ゆうせいふねん)です。

雄性不稔とは、ミトコンドリア内の遺伝子が傷ついてに変異を起こし、雄しべができなかったりすることで花粉が作れない状態です。

普通の植物は雄しべと雌しべがあって、花粉の受粉によって子孫を残すので、この状態では子孫を作れないですよね。

話しを進める前に…ミトコンドリアってなんやっけ?と思った方もいるかと思うので。(私も調べているときに疑問に思ったので、忘れていた人のために。)

超シンプルに言うと、「細胞の中にある器官の一つ。有機物からエネルギーを取り出す役割を担っています。」

なので、生き物の生命活動には欠かせない存在です。

ここで話を不妊症に戻します。

ミトコンドリア異常の植物(F1種の野菜をイメージしてください)や動物は不妊であると実験結果も出ています。

ラットを使った実験で、ミトコンドリア異常のラットは精子の数や運動量が減り不妊症になったという結果があります。

しかし、このラットはミトコンドリア異常の植物を食べたわけではありません。

つまり、F1種の野菜を食べた動物が不妊症になったという実験結果はまだないようです。

これらを踏まえて私は、F1種の野菜自体がその子孫を残せない不妊野菜であるという事実が、F1種の野菜を食べると不妊になるという勘違いに繋がってしまったと考えています。

②F1種の野菜の蜜で不妊症になったかもしれないミツバチの話

なーんだ、F1種の野菜を食べたら不妊症にならないんだ!とまだ安心はできないと思います。

なぜならミツバチの興味深い事件があるのです。

それは2007年に全米で起きた、ミツバチ大量失踪事件です。

F1種の野菜畑にいた大量のミツバチが一斉に姿を消しました。

姿を消したというのは、死骸が見つからなかったのでどこか他の場所へ行ってしまったのではないかと考えられています。

その原因は、そこにある巣の女王バチがF1種の野菜の花の蜜を食べ続けていたので、それが体内に蓄積されたことにより、その女王バチから生まれる雄のハチたちが不妊症になったことだといわれています。その結果、巣が繁栄しなくなり、未来のない女王バチとその巣を多くのハチたちが見捨てたと分析されています。

先に説明した雄性不稔の説明でも登場したミトコンドリアのDNAは、母親から遺伝するものです。なのでこのように女王バチの摂取していたものが影響して不妊症の雄のハチ達が生まれたと考えられています。

正直私は、野菜のミトコンドリア異常が、その野菜の花の蜜に反映されるのか疑問もあります。しかし、このような事件があり上記のような見解があらゆるところで記されていることは無視できないとも思います。

本題はF1種の野菜で不妊になるの?ということでしたが…

③色々調べて私が今思うこと

F1種の野菜を食べたら不妊になるのかどうかは、もしかしたら今それを食べている私たちの将来で結果があらわになるかもしれませんね。(そう考えると怖いかも…)

少なくとも、F1種が広まり始めた戦後1940年以降にその野菜を食べてきた母親たちから生まれた私たち世代は、不妊症でない人も多いですが、近年男性不妊症の方が増加傾向にあるというのが現状です。

この傾向が、今後改善していくことを私は望みます。

そして、もしあのミツバチのように母親の食生活が子供の不妊に影響するならば、母親ってほんまに責任重大やなぁと思いました。

もし、自分が無知なまま食生活に気を使わず妊娠期間を過ごして、子供が将来不妊に悩んでしまったら…そう考えると辛すぎます。

ならばやはり私は、自分がしんどくなりすぎない程度には食生活に気を配って過ごしたいです。

何事も、楽しく取り組むことが大切だと思うのであまりストイックにはしないでおこうと思います。時々外食も楽しみたい(笑)

「心身ともに健康である」これが一番だからです。

まだ実験による根拠のないことに関しては、今後も情報収集を続けたいと思います。

今回の記事は長くなりましたが以上!最後まで読んでいただいてありがとうございました。









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