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創作大賞2023「クリームイエローの海と春キャベツのある家」

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【創作大賞2023 朝日新聞出版賞 受賞作】 朝日新聞出版の編集者さんと共に改稿し、 現在、単行本にて発売中です!!! 家事代行歴3ヶ月の永井津麦。新しい勤務先は、6人家族の父…
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2023年7月の記事一覧

クリームイエローの海と春キャベツのある家(4/4章)/小説 #創作大賞2023

クリームイエローの海と春キャベツのある家(4/4章)/小説 #創作大賞2023

◆前回のお話
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9. それから何度目かの水曜日。雨の続く季節になっていた。
 ここのところ、朔也は津麦が約束の18時まで家にいることを許してくれるようになっている。以前、知らない人が家にいるのが落ち着かないと言っていたから、「知らない人が家にいる」感覚から、「いつものカジダイさんがいる」に変化してきたのかもしれないな、と津麦は思う。
 子供

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クリームイエローの海と春キャベツのある家(3/4章)/小説 #創作大賞2023

クリームイエローの海と春キャベツのある家(3/4章)/小説 #創作大賞2023

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7.「またキャベツかぁ」
 冷蔵庫を開けると、今日もごろんとひと玉、春キャベツが入っていた。ひんやりと輝く黄緑色。
 鮮やかだなあと見惚れる反面、同じ食材が続くとレパートリーに限界が来そうで、少し不安になる。視線を感じ、顔を向けると台所のそばに真子が立っていた。

「水飲みたくて。暑くて」
 いつものように表情には乏しいが、

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