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詩 No.008 蝉よ、

蝉よ、お前が羨ましい
世界の苦しさを味わわなくてよいのだから
味わうことなくすぐ死ねるのだから

お前は鳴いて
相手を探して
結婚して
子どもを作って
そして死ぬ

幸福の絶頂期に死ねるんだ
蝉よ、お前が羨ましい

......
......

それとも、
結婚が人生の墓場ってやつか?

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 こんにちは、菫色(すみれいろ)です。今回は詩というよりも小説やショートショートよりになってしまいました。私としては詩のつもりで書いていただけに、出来上がったものを見るとあれ?といった感じです。

 よくある話ですが、子どものころは虫を触るのことが平気だったのに今では近寄るのすら嫌だ、と感じるようになったことがとても不思議です。子供から大人になることを進化とするなら、退化も進化の内ですから少しは納得できます。ただ、昔はできたことが今はできないのは進化退化を抜きにして悔しいものがあります。

 思えば、学問もそうです。中学高校で学習した数学、そのときは学校内でも上位に入るぐらいの力がありました。しかし、大学に入り使わなくなったとたん、考える間もなく解けていた問題が難問に変わっていました。

 使わないと錆びついてしまうとはわかっていますが、それでも悔しく、そして寂しいものがあります。

 今回の話と関係はないですが、トップ画像を蝉にしようと思ったところ予想以上に気持ち悪く断念しちゃいました。

トップ画像はフリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)さんからお借りしました。

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