見出し画像

黒の使い方 / #ファッションが好き

ファッションの仕事をしているが、今の自分の持ち物をよく観察してみると昔と比べて格段に「黒いもの」が減った。

洋服をはじめバッグ、靴、財布、キーケース、コスメポーチ、手帳、傘、ストール、手袋…

若い頃はほとんど黒を選んでいた。まずは黒。それから二つ目、三つ目は違う色を揃えていくという選び方。

今は白、グレー、ベージュ、ネイビーを基本カラーに洋服を選び、小物にはブルーやシルバーやゴールドなど明るく差し色的なカラーを選ぶようになった。

あるいは全身〝白~オフホワイト~ベージュ〟といったワントーンのコーディネートに黒の革ひものペンダントやブレスレット、ミュールやサンダルなど、身体の端っこに黒を点在させて全体の印象を締めるように使う。ボヤけた色のコーディネートをピリッと引き締める黒は効果的なスパイスのよう。

たまに着る黒い服の場合、通常はボトムに持ってくるのが無難な着こなしだが、敢えてトップスに着る。ボトムには白やオフホワイトもしくは柄物のロングスカートを組み合わせるとグッとあか抜ける。そして要は靴。ボトムと繋がるよう、白やシルバー、あるいはヌーディーなベージュをもってくるとスッキリとまとまる。ここで黒い靴はNG。せっかくの脚長効果が得られない。下半身の色が分断されるとヤボったくなってしまう。

黒をトップスに持ってくるのは「顔が暗くなるからイヤ」という意見をよく耳にするが、そんなことはない。夏の季節はノースリーブなど面積を少なくして使うとカラダが締まって見えるし顔もハッキリする。大ぶりのシルバーやゴールドのループピアスで華やかな光をプラスし、できれば強めのリップカラーでより一層キリッとさせたいが、如何せんマスクだからそこは仕方ないけれど。


noteで文章を書くことにも大分慣れてきた。

以前はとにかく頭の中にある言いたいことを全て吐き出してぶん投げてスッキリしていた。満足していたのは自分だけだ。

少しずつフォロワーさんが増えていってコメントのやり取りが楽しくなってくると、自分の書いたことで読んだ人の気持ちが上がったり下がったりするということを知った。こんな私でも少しは人に影響を与えるということを目の当たりにすると以前のように自己満足なことだけを書くことに違和感を覚え始めた。

特に愚痴や不満、ドロドロとした心の黒い闇を吐露することへの違和感。罪悪感とまではいかないが「こんなこと書いても誰も喜ばないし気持ちよくないだろう」ということは書きたくなくなった。そういう「黒いこと」を書くことで心の中の負を吐き出して、自己再生できることもあるけれど、自分的にはあまり気持ちよくないと思うようになった。

かと言って人様が書いていることに対しては全く何も思わない。あくまでも自分の中でのこと。基本、誰もが自由に書きたいことを書くのが良いと思っている。読みたくなければ読まなければいいだけのこと。ファッションと同じく、何を取り入れるかは個人の選択の自由だ。


着るものや身に付けるものから黒が少なくなったことと比例するかのように、自分の心の中の黒いものが少しずつ少なくなった気がするのは偶然だろうか。

年を取って、子育ても終わり、自由な時間が増えたことも関係しているのかもしれない。今は独身だから尚更自由だ。それがいいのか悪いのかは分からないけれど、なんとなく心も軽くなっていくのが不思議な感覚だが確かにある。


黒はスパイス的に使うと効果的。心も体もたまにピリッとしながら、軽やかに生きていきたい。そう言えば黒胡椒は食卓に欠かせないほど大好きだ。ガリガリと削って料理の味をピリリと締める。


黒は上手く使いこなせばきっと極上の人生になるはずだ。


#ファッションが好き #私の仕事 #自己満足 #黒 #エッセイ #生き方







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?