勝手に10選〜カッコいいアルバムジャケットPart.3(邦楽編)〜
(前記)
邦楽編に移る。
桑田佳祐さんのソロアルバムのジャケットだ。
ややピカソのキュビズム的な桑田佳祐さんの肖像画1枚で、アーティスト名もタイトルも無く、桑田佳祐ここにあり、と言う風格に溢れるジャケットである。
ソロの桑田佳祐さんがどんな音楽を奏でてくれるのか、胸が踊るジャケットだ。
電気グルーヴのアルバムジャケットだ。
潔過ぎる赤のジャケットの右下に、赤に映える黄色、白、水色でさりげなく題名、アーティスト名を記しているバランス感覚と配色のセンスは流石である。
シンプルさが際立つ名ジャケットである。
ジュディ・アンド・マリーのアルバムジャケットだ。
筆者の非常に自分勝手な持論として、アルバムジャケットは色を使い過ぎない方がカッコいい、と思うのだが、このジャケットの様に見事に良い意味で裏切って頂けると大変嬉しい。
キュートなYUKIさんと自然体のメンバーが異国の絵本に入り込んだ様な雰囲気が素晴らしい。
太陽のオレンジとアーティスト名のオレンジ、花の黄色とタイトルの黄色がバランスよく対になっているところにセンスを感じる。
実にファンタジックでキュートなジャケットだ。
ミッシェル・ガン・エレファントのアルバムジャケットだ。
オレンジと赤の中間色を背景にメンバーを2階調化した黒のフォトが実に映えている。
真ん中に白抜きでアーティスト名、タイトルを絶妙なバランスにてカッコいいフォントを用いてさりげなく、記されてるのも実に素晴らしい。
素晴らしいロックを予見できるジャケットだ。
ミスター・チルドレンのアルバムだ。
実に華やかで素晴らしいジャケットだ。
スーパーマーケットで抱き合いキスをするカップルを祝福するかの様に、カラフルなお菓子がカップルの周りを舞う。
陳列棚の中もポップな同系色となっており、タイトルのフォント並びに重ね具合、アーティスト名の位置、色合い、バランスもパーフェクトである。
もはやジャケットだけでもアートだ。
センチメンタル・バスのジャケットだ。
これは実に素晴らしい。
ギター&ボーカルのNATSUさんのトレードマークであるアフロヘアが巨大化する事で木の様になっており、同じくメンバーのアキノリさんは小さく飛んでしまっている。
心が踊る様なピンクの背景にメンバー2人をかなり逆光的にダークにする事により、背景に映えながら融合し、見事なジャケットとなっている。
実にシンプルかつキュートでクールだ。
ラブ・サイケデリコのアルバムジャケットだ。
ファーストアルバムなのにタイトルが"THE GREATEST HITS"というところが、まずユニークだ。
完全にモノクロで、切り絵風の2階調化で描かれた女性が最高にクールであり、女性の背後に空間を作り、タイトル、アーティスト名を加える事で、非常にバランスがとれたカッコいいジャケットとなっている。
粋な音楽が聴こえてくる様だ。
ザ・ハイロウズのアルバムジャケットだ。
実に素晴らしい。
ピンクの背景に馬の顔のドアップである。
しかも、この馬はニヤけている様に見える。
アーティスト名もタイトルも無し。
実に潔く、誰もが1度見たら忘れられない、インパクトとキュートさと遊び心が実に素晴らしい。
思わず手に取ってしまい、ロックの素晴らしさを知る様な素晴らしいジャケットだ。
奥田民生さんのアルバムジャケットだ。
赤を背景に、民生さんの顔を2階調化して黒でプリントしているが、背景の赤がやや強い赤の為、スプレーペイントの様に黄色で縁取りする事により、実にカッコいいデザインとなっている。
文字の位置、大きさも実に適合し、赤と黒で縁取りされた白の文字が素晴らしいアクセントとなっている。
文字のフォントも見事にハマっている。
奥田民生さんのセンスと、音楽に真摯に向き合う姿勢がジャケットにも表れている。
東京事変のアルバムジャケットだ。
アルバムタイトルを香水に仕立てた実にセンスを感じるジャケットであるが、何故に2種類あるかというと、香水のHOMMEが初回限定盤、FEMMEが通常盤という、なんという素晴らしいアイデアだろうか。
しかも、この後のツアーでこの2種類の香水を本当に作り、物販したのだ。
もはや脱帽である。実に素晴らしい。
カッコよさと、色気とアーティスティックなスキルとポテンシャルの広さが感じられる素晴らしいジャケットだ。
(後記)
アルバムのジャケットどころか、アルバムという括りが古くなっている時代なのかも知れない。
一瞬で欲しい曲が簡単に手に入る時代を否定はしない。実に便利だ。
だが、凄くもったいない気がしてしまう。
面倒くさい、と言われればそれまでなのだが、音楽を実際に手に入れるまで、様々なストーリー、マテリアルがある時代があったのだ。
ジャケットもその重要なファクターだ。
第一印象のルックスだったり、自己紹介の様な名刺の様な存在だったり、やがてフェイバリットになる音楽にたどり着くきっかけでもあるのだ。
まだまだ、この企画も継続していく。
読んでくださった方々へ
ありがとうございました。