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勝手に10選〜タイトルに"風"が入るイカした曲(後編)〜

(前記)

張り切って後半に移る。


・風に吹かれて

1988年にRCサクセションにより発表されたカバーアルバム"COVERS"に収録された曲だ。

もちろん原曲はボブ・ディランの"Blowin' in the Wind"であり、ロック史に燦然と輝く大名曲だ。
反戦を交えた世の中の疑問を提し、その答えは風の中に舞っている、と淡々とアコースティックギターでシンプルに弾き語っている、実に美しく胸に刺さる曲である。

そしてRCサクセションのバージョンでは、見事にエレキギターを駆使したタイトなミドルテンポのロックにカバーしている。
歌詞は原曲を踏襲しつつ、アップデートし、反戦の色が濃くなっている。

いつも思うのだが、忌野清志郎さんというアーティストの和訳は、原曲をリスペクトしつつ、時代なりを考慮し、清志郎さんの解釈やアレンジを日本語で日本語ロックに落とし込むテクニックが実に素晴らしく、唯一無二の世界観を放ち、人々の心に刺さるのだ。

清志郎さんのメッセージが、ロックにアレンジされた大名曲に乗り、すーっと身体に入って来る感覚が堪らない曲である。



・風になりたい


1995年にTHE BOOMのシングルとして発表された曲だ。

確実にTHE BOOMはこの曲と"島唄"によって、日本のロック史に、ロックとサンバ、ロックと民謡の素晴らしい融合という観点で、見事に足跡を残した。

実に美しいガットギターと共に曲が始まり、ワンフレーズを終えた後に、華やかなサンバとなる。
このガットギターが重要な役割を果たしており、Aメロにおける穏やかなパートの主軸となり曲に一体感をもたらしている。
実に見事なサンバとロックの融合を見せつけてくれた。

風になりたい、とは聴いた側の解釈を如何様にもすれば良いが、筆者は素敵な"あなた"と出会い自然体に人生を幸せに思うメタファーと解釈する。

実に爽快で気持ちの良い名曲である。


・風に吹かれて

1997年にエレファントカシマシのシングルとして発表された曲だ。

実に重厚感と爽快感を兼ねもち、またノスタルジックな世界観の中にキラリと朝日が輝きをみせる様な素敵な曲だ。

一見ストレートに思われる歌詞だが、恋人との別れ、過去の自分との決別、旅立ちの時に別れなければいけない物事、など聴くものに様々な解釈、メタファーを与え、明日へ立ち向かう、まさに風の様に背中を押してくれる素晴らしい歌詞である。

楽曲の緩急、突き抜けるサビが実に歌詞を伴って心に刺さる名曲なのだ。



・風の時代


1999年に藤井フミヤさんのシングルとして発表された曲だ。 

重厚感と美しさを兼ね持つ、実に気分を高揚させてくれる素敵な曲だ。

静かなアコースティックギターとボーカルで曲の幕が上がる。
優しく穏やか水平線に浮かぶ"君"に対して、その決意や疑問、意見、問いを投げかけ、Bメロの突き抜けるボーカルはフミヤさんならではの真骨頂となり、続くサビは激しさを増し、"僕"がその後戻りをしない決意と力強さを、重厚感に溢れ、実に気持ちが高揚するメロディ歌い上げる。

そうなのだ。AメロとBメロで語り手が"君"を見守る人と、サビにおける"僕"は、その"君"自身なのだ。

歌詞におけるメタファーも実に見事にで、"手作りの船"は自身が見出した決意であり、その手作りの船に小さな帆を広げる事により、後戻りすることがない、自身を少し前に向けてくれる風を期待し、時には風が吹き付ける中、結局前に進むのは自分次第である事が主軸なのだ。

実に気持ち良く、難解なフレーズを使わずに人生における前向きな生き方を後押ししてくれる名曲である。



・風は西から


2013年に奥田民生さんのシングルとして発表された曲だ。

実にストレートで軽快かつ爽快感に溢れるロックだ。

しかも、ギター、ベース、ドラム、パーカッション、全て奥田民生さんが演奏されており、ミュージシャンとしての真骨頂を見せつけてくれる。

筆者が大好きな名言がある。
シアトル・マリナーズのイチローさんによるもので、"出来ると思って出来ないことはある。しかし出来ないと思う事は絶対出来ない"という素晴らしい名言だ。

曲の冒頭で、虹と雲を用いてメタファーにして見事に、同様の内容を表現し、笑う人はほっといて、風も吹いているから、とにかく自身で明日へ、未来へ突っ走れ、という実にポジティブな歌詞と爽快感に溢れる曲が見事に融合している実に気持ちよく、心が否が応でも高揚する名曲である。

ちなみに何故に西からなのか。
元々マツダからの依頼で書かれた曲であり、マツダの本社が広島だから、という訳だ。 


(後記)

風、というワードを用いて今回、勝手に10選したのだが、実にこのワードは人々の人生の過程において、味方とも敵とも変幻自在にその姿を変えて存在する事を実感した次第である。

今後も、1つのワードから派生する様々な曲も考察していく。

読んでくださった方々へ
ありがとうございました。

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