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明るく元気にゆるく毒!

上田準二さんのお悩み相談を時々読んでいるのだが、今回のが刺さった。さくっと、するっといい感じに。

うつ病で半年休職し、復職後1年以上経つが大きな仕事を任せてもらえない、という悩みに、「明るく元気に過ごして仕事を任せてもらえるオーラを身につけよう」とアドバイスしている。 

育休から復職してずっと悩んでいるのがマミートラック。この方の「うつ病」を「育休」に替えれば私の悩みそのものだ。
職場環境は決して悪くないところまで一緒。

たしかに、会社を呪い心を閉ざしている社員より、明るく元気な人の方がチャンスを貰えそうな気がする

新人の頃、「今年の新入社員はいいね、挨拶が特に」と言われていたことを思い出した。

同じ部署に配属された私と同期は、しょっぱなからかなり機会に恵まれた方だった。若さもあったが、どちらかといえば溌剌としていたことも無関係ではなかったのかもしれない。

今から、やってみるか。効果の程はわからないけれど。

会社への不信感はどうしてもあるけれど。

ということで、今日から「元気に明るく」キャンペーンを張ってみることにした。
しばらく継続してみよう。

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一方で「」も持っていたいと思う。

子持ち女性は社会全体の傾向として立場が弱く、悪意の有無にかかわらず、いいように使われている面がある。

それらに負けない程度の毒も欲しい。

なので私のしばらくのテーマは「明るく元気にゆるく毒」だ。

妊娠出産後、怒涛の身体変化から生き物の生態に興味をもち、植物の本を読んでいた時期があった。

『弱者の戦略』はアスファルトの割れ目にも育つ、生命力が強いイメージの雑草は、実は他の植物との生存競争では負けてしまうから、人のそばの他の植物が住みつかないところに咲いているなど、目から鱗の生き物たちの生存戦略を教えてくれる。

その中で印象的だったのは毒草の話だ。

動いて逃げることのできない植物の中には、毒を身につけることで、鳥や昆虫に食べられるのを防ぐものがいる。一方、植物を食べる昆虫は、こちらもまた生き残るためにその毒に適応する。中には、毒の強い植物をあえて食べることで毒性を身につけ、生き延びる蝶(ジャコウアゲハ)もいるという。

毒を身につける植物と、それに対抗する昆虫。
凄まじい攻防と進化だ。

その中で面白かったのは、強い毒を持っているといずれ対抗策を持ったものが現れるが、死なない程度の毒だと案外対策が取りづらく、対策をもった種が現れにくいということ。

どんなに毒成分を用意しても、それはいずれ克服されてしまうし、果ては逆手に取って利用されてしまったりする。それならばと、完璧な防御で撃退することを目指すのではなく、ある程度は食べさせながら、その攻撃を受け流すことを考えた植物もある。
完全に撃退しようとすると、相手も生き抜くために懸命に進化を遂げる。しかし、逆に対応策がソフトだと、昆虫もそれを克服するだけの対応策を発達させにくいのである。

動植物の世界もほどよいWin-Winの関係、適度にいなす対応が大事なようなのだ。

私はこの部分が妙に印象に残っている。私にできる生存戦略はこれかもな、と思ったのだ。

人間界でも、凄く特徴のある人というのは、ものすごく歓迎されることもあれば、とてつもなく排除されることもある。
どちらにしろ、周りの反応が極端になりがちだ。

これからの世の中では尖った個性が必要という声も多いけれど、そういうのが得意な人ばかりではないし、人生の中ではマイルドにいかざるを得ない時期もある。

幼い子がいれば長時間労働は無理だし、突発的に休んでしまうこともある。それがそんなに悪いことか、と思うことはあるが、他の方に比べれば扱いづらいであろうから、そこは制度を使わせてもらう分、私もいくらかは譲ろう。その穴埋めというと表現は悪いけれど、明るく元気なオーラで、ちゃんと役立つよう努めるよ。

毒とか言ってるからダメなんだ、ってなったならまたその時方向転換。今は、「繊細だけどやわじゃない」という人生のテーマに「明るく元気にゆくる毒」というのをトッピングして、しばらく様子を見てみようと思う。

ちなみに弱者の戦略の真髄は「ずらす」こと、重要なのは「常に次善のオプションが用意されていること」であり、「競争を避けることが弱者が生き残る道」であるそうだ。

私の生存戦略の効果はいかに。

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