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令和キッズがハマるコンテンツは予想外

現在4歳の息子が生まれるとき、いずれこの子は仮面ライダーやなんとか戦隊やプリキュアなど、土日の朝に放送している子供向け番組にハマるのかな、と思っていた。

その前におかあさんといっしょ等のEテレをみて、アンパンマンを通るのかしら。

トーマスはなんとなく怖い印象があるけれど、子供が
ハマったら一緒に観られるかな。

などと、私世代の王道コンテンツにハマることを想像していた。

しかし蓋を開けてみると、令和を生きるキッズはハマるコンテンツが全然違ったのだ。

大人向けとか関係ない! 最初にハマったのは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』


最初に申し上げると、現代っ子がハマるコンテンツは

・「年相応」とか関係ない
・豊富な選択肢から自ら選ぶ
・国産コンテンツに限らない
・配信が主な対象(テレビではない)

なのが特徴だと思われる。
うちの息子を例に順番に見ていきたい。

まず、齢2歳にして息子がドはまりしたコンテンツがまさかの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』であった。

ドクとマーティーがデロリアンで時をかけるあれである。1〜3、シリーズ万遍なく、何度も何度も再生させられた。

私のスマホにはパンツ一丁ならぬオムツ一丁でエアギターをかき鳴らし「Johnny B. Goode」のシーンをマネする息子の動画がある。

舌ったらずの「ご〜じゃにごぉっご〜♪」のかわいさよ。

車が空を飛んだり、ホバーボードが出てきたりするのが楽しかったらしい。「年相応」とかあまり関係ないんだな、と思った出来事だった。

あたり前にタブレットを使いこなす

幼児向けで定番のEテレ(NHK教育)は保育園の関係でリアルタイムでは観れず、録画して夕飯の準備中などに見せていた。

王道の『おかあさんといっしょ』『みいつけた!』『いないいないばあっ!』の中では『みいつけた!』が比較的好みだったようだ。

息子と一緒に『おかあさんといっしょ』にハマって、お兄さんやお姉さんにキャーキャーしてみたかったが、そうはならなかった。うちの子は歌やダンスにはあまり惹かれない質なのかもしれない。

録画した番組は習慣で流していたが、いつしか病院の待ち時間などで使うようになった「NHKキッズ」というNHKの子供番組が観れるアプリを楽しむようになった。

当時2〜3歳だっただろうか。私のスマホやタブレットで観ていたが、何も教えなくとも操作にはすぐ慣れ、実年齢に合わせた幼児向けのものより、小学生向けの算数番組や、粘土でものを作る番組、工作番組を好んでいた。

自分で好きに選べるならば、やはり実年齢より上のコンテンツを好むようだ。録画したEテレの番組はどんどん見られなくなっていった。

配信に慣れてテレビCMにキレる

多くのご家庭がそうだと思うが、我が家もテレビやモニターが配信サイトと繋がっており、いつも配信コンテンツを楽しんでいる。

息子はそこで大人と一緒に映画を観たり、子ども向けコンテンツを観るようになった。

そこには膨大な選択肢があり、息子は乗り物系アニメにハマっていった。すっかり配信サービスに慣れた息子はたまにテレビ番組を流すと

・CMが飛ばせないとキレる
・巻き戻して!!とお怒りになる

ので「テレビとはこういうものだ」と説明するも、釈然としないご様子。結局テレビを消すことになる。

まぁ無理もないだろう。

いつか息子もリアルタイムでテレビ番組を鑑賞するようになるのだろうか。もしかしたら無いのかも知れない、とうっすら思う。よっぽど強い動機がないと無理だろう。推しが出るとかね。

そしてYouTube Kids

そしてYouTubeである。きっかけは思い出せないが、4歳を超えてから、我が息子もYouTubeを嗜むようになった。

一応、子ども向けにフィルタリングされており、タイマーもかけられるYouTube Kidsを選択した。

今となっては毎日みている。

素人、といっていいのかわからないが、素人が作ったコンテンツをガン見&リピートしている様は面白い。もうプロが作ったか否かは無関係。

とはいえ私もニコニコ動画を通った世代なので、さほど違和感はない。

しかも子供は同じ動画を何度も観るので、人気キッズYouTuberのチャンネルは再生数が凄まじい。その辺の芸能人より遥かに高い数字を叩き出していたりする。

中には海外のキッズYouTuberが動画を日本語に吹き替えて配信しているものもあった。ワールドワイドな事業である。その一方で、海外の動画を外国語のまま楽しそうに観ていることもある。
こういう世界もあるのだなと知った。

たまにYouTubeで見た動画を元にしたごっこ遊びを始めたりするので、こちらも内容を把握しておかなければならない。なかなか大変である。

令和キッズは選択肢がとにかく多い

そんな息子をみていて感じたのは、

・とにかくコンテンツの選択肢が多い
・自ら好きなものを選んで観るのが普通
・配信>テレビ

ということだ。

私が小さかった頃は、「定番」の「子ども向け」の「テレビ番組」しかなかった。
それを観るしかなかったので、大体みんなそれにハマっていた。

息子を見ていていいなと思うのは、自分の感性にあうコンテンツに出会いやすいことだ。

一応息子にも仮面ライダーや戦隊モノを観せてみたことがあるのだが、「(戦闘シーンや敵の造形が)こわい、消して」という反応だった。

さすがに怖がるものを無理に見せようとは思わない。(でも保育園のお友達の影響で、変身ごっこや戦いごっこはしていて面白い)

昔は王道コンテンツが合わなくてもそれを観るしかなかった。観ないという道を選んだら、代わりのコンテンツは無かったかもしれない。そう考えると今の環境は恵まれている。

ちなみに息子の好むコンテンツの傾向は

・車、電車などの乗り物系
・2D、3D、実写のこだわりはない
・作った国も様々
・大人向けでもハマる場合がある
・デザイン性の高い敵キャラや戦闘、喧嘩シーンはこわくて苦手

で、具体的にこれまでハマった作品は

・『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(アメリカ)
・『ワイルド・スピード』シリーズ(アメリカ)
・『Taxi』シリーズ(フランス)
・『はたらくクルマのスティンキーとダーティー』(Amazon primeオリジナル)
・『スーパーウィングス』(韓、中、米共同製作)
・『パウ・パトロール』(カナダ)
・『ちびっこバス・タヨ』(韓国)
・『チビ列車ティティポ』(韓国)
・『カーパトロール』(不明)
・『ロボカーポリー』(韓国)
・『頭文字D』(日本)
・『新幹線変形ロボ シンカリオン』(日本)
・プリンセス姫スイートTV(日本)

ちょっと傾向が違うところでは『スローループ』(女子高生釣りアニメ)に大ハマりし、『ヒナまつり』『デリシャスパーティ♡プリキュア』(いずれも日本)あたりも興味はあるようだ。

ちなみにいつも動画を観ているわけではなく、トミカやレゴで遊んだり、公園を走り回っていることも多いので安心していただきたい。

それにしても、想像していたのとは全く違った。

コンテンツの選択肢が増え、自由に選べるのは子どもにとって喜ばしいことだが、商売する側としてはライバルが多く難しい。

大人の可処分時間を各種エンタメが奪い合っているのは理解していたが、子どもの娯楽分野でも同様のことが起きているようだ。

幼少期からこのように育った子どもが大人になったら、さらに審美眼が厳しくなるのだろうか。

面白いなぁと思いながら、息子を眺めている。

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