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なんのために働くのか。自転車のりの苦悩

自転車バカの夫が最近レースに出ていない。

主な理由は「今出てもつまらないから」だそう。

練習ができず、強くなれないから今出ても仕方ない。

自転車に乗れればいいのではなくて、レースに出たい。
そして勝ちたい。
勝つためにレースに出る。
トップになりたい。
勝たなければ意味がない。
だけど、今の生活では練習ができない。

強くなれてないのに、レースに出ても意味がない。
勝つレースに出たいのだ。

うっとりするほどの勝ち気と苦悩。
申し訳ないけど、そういうところも傍で見ていて面白くて好きだなぁと思う。

夫の仕事は厳しい。
夜勤もあるし、シフト制で日々の労働時間がバラバラ。
人手不足で日勤からの夜勤など、24時間労働をこなすこともある。

むしろよく今までこの労働状況でレースに出まくってそれなりの成績を残していたと思う。

でも、アマチュアトップカテゴリーに属して、それなりの順位にはなれるけど、トップに立とうと思うと今のままでは難しい。

しかも日々の疲れが取れず、落車に巻き込まれる始末。(そして愛車を失った。)

さすがに生活を見直そうとしているようだ。

正直、介護職につく時からこちらはそうなるとわかってたけどね……。
しかし、それなりに向いていたようで、活躍しているだけにもっと労働環境さえよければなぁと思わなくもない。

まぁいずれ人手不足で破綻するでしょうね。

それにしても、この生活ではまずいと気づくのが、夏休みだったのも面白い。

盆暮れ正月も、ゴールデンウイークもシルバーウィークもなく働いていたので本当に久しぶりの4連休。

どっと疲れが出て、何もできなくて、むしろ寝れば寝るほど体が重くなるような状況で、働き方の限界を感じた様子。

愛車が逝った後のタイミングでもあったので、それからレースから足が遠のいてしまった。

私としては、土日のどちらかは家にいてほしいという要望が叶い、ワンオペ育児から解放され助かっている面もある。
しかし、私のために自転車を我慢させるのは本意ではない。

心配になって、「我慢してる……?」と聞いて返ってきた答えが「イマハデテモツマラナイ」だった。

100%私のせいではないけど、レースを我慢しているのは事実。

やりたいことをやるために働いてるはずなのに、仕事が忙しすぎてやりたいことがやれないのは本末転倒。

仕事も家庭も趣味も。
全てを手に入れるのは無理なのかもしれない。
でも、地頭がよく、謎の可愛いがられ力を持つ夫だから、上手いことできる気もしている。

彼にとっていい道が開ければいいなと思う。

あとレースに出ないとビールの量が増えるんですよね。
私、酒が飲めないのもあってか、どうも酔っ払いが苦手で、飲む必要性がわかりません。
夫といえども、日々ほろ酔ってるとつい冷たくしてしまいます。

ビールクズよりは自転車バカの方がいいんだよなぁ。

はやく自転車バカに復帰してほしい。

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