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SEOの話|クエリから何を欲しているかを読み取る

今日はSEOについて書いてみようと思います。

僕は専門家でもなんでもないのですが、Web制作会社を営みながら、コンテンツSEOを使ったアフィリエイトサイトを複数運営してて、それなりに結果を出してきました。

なので検索からの流入を「掴む」イメージは割とできていると思いますし、「勘所」みたいなものも持てているとは思います。

そしてこのnoteを続けていて改めて認識したのですが、SEOってやっぱりすごく大切。

全体の流れとして「SEOはかたちを変えつつある」のは事実だと思います。そしてSEOだけに頼っているとしんどくなるのもまた事実でしょう。Googleのご機嫌次第で業績が大きく変わるようでは心労がかさむだけです。

でも一方で、地方の中小企業が、今日から突然ブランディングだ、認知だ、SNSだって言われても、そうそうできるもんじゃありません。そういった人や企業にとって、SEOは最低限取り組む価値があることだし、変な営業にひっからないためにも、そして無謀な戦いを挑まないためにも、SEO(や広告)について少しだけでも知ってるということ、もしくは質問できるパートナーがいるかどうかの違いは、かなり大きいと思います。

僕にとってガチで取り組んできたこの4年間は、得られたものがめちゃくちゃ大きくて、簡単に「SEOやりましょ」って言わなくなりました。もともと言ってないけど。

いまでは、ざっと調べたら「上位表示できそうにない」ジャンルはわかるようになったし、逆に「何とかなるんじゃないかなー」というのもわかります。そしてどのくらいの熱量を持って臨まないといけないのか、上位表示したらどんな成果が得られるかもわかりました。

これらが全然つかめてないと、おかしな業者からの営業電話で契約しちゃうわけですから、怖いもんです。

この記事では、ふわっとしがちな、そして実際にふわっとした部分があるSEOについて、いままでの知見の一部を、SEOについて詳しくない人のために書いていきます。

SEOについて、僕が大切だと考えること

SEOについて僕が大切だと考えることは3つあって、それは

・クエリから欲求を読み取る必要がある
・答えはだいたいGoogleが教えてくれる
・でも、絶対の正解はGoogleにもない

となります。

SEOには、手段やモラルや様々なリスクを問わなければ、以前は「魔法の一手」が確実にあったし、今もあると思います。「魔法の一手などない」というのはちょっと綺麗事が過ぎるというか。その手法を使って結果を出せたことはありませんが、パワーはまざまざと見せつけられてきました。

ちなみに、企業が取り組むべき方法としてその「魔法の一手」は禁じ手であり、僕がサポートする場合はまず提案しません。場合によってはそれらについて肯定的ですらありますが、こと企業や実在する個人として取り組むなら、NGです。

僕はそちら方面はそれほど詳しくないので、今回の記事ではそういった魔法の一手についてはほぼ触れずに、正攻法で戦うためのコツのようなものを書いていきます。

クエリから意図を読み取る必要がある

まず大切なのが、クエリから検索者の意図を読み取ること。これがスタートです。

クエリというのは、検索窓やURLバーに打ち込む検索語群のことで、単語ではなく、文章だったり、2語、3語の単語の組み合わせだったりします。

CMで見る「近くのラーメン屋を教えて」というのがクエリですね。

たとえば「名古屋 映画」と「映画 名古屋」というクエリについて、違いを考えたことがありますか?

SERPsはどちらで検索してもほぼ変わりません(が、いま検索したら10位が違うのと、関連する検索キーワードも大きく違うのは興味深いです)。検索意図としても、それほど大きな違いは無いと思います。無視していいレベル。

ただし、僕はここで検索者の文脈の違いを感じます。

「名古屋 映画」で検索した人は、名古屋で、映画を見たいわけです。「名古屋に行くんだけど、ちょっと時間があるから映画でも見とくかー」という意図を汲み取ることだって可能です。だったら、映画以外の選択肢を提示するのもありかも知れない。

そして「映画 名古屋」で検索した人は「映画観たい。名古屋の上映情報が欲しい」という意図を感じます。だったらやっぱり名古屋の映画情報を出すべきだし、劇場情報がわかりやすく表示されるべきですよね。

このような、クエリによるちょっとした検索意図の違いを想像して、そこに対する答えを書いていくことで、SERPsでのCTRが上がり、ユーザー行動が改善され、結果として上位表示されていく可能性が高まると考えます。

ビジネスでの結果を得るために、どんなクエリだと成果(CV)に近いのかを考えて、そのクエリでどのように上位表示を狙うかを定め、そこに向かって最適なコンテンツを作っていく、ということです。

ちょっと分かりづらい例を挙げちゃいましたが、「この検索クエリってどういう意図で打ち込んでいるんだろう」というのは、キーワードマーケティングを行う上で非常に良い訓練になるので、興味があるひとはやってみてください。ビジネスでのコミュニケーション全般にも役立つと思います。

答えはだいたいGoogleが教えてくれる

SEOの答えってふわっとしていつつも、わかりやすいんです。それは、Googleの検索結果(SERPs)を見ればある程度のことがわかるからですね。

いまGoogleが何をどう評価しているかはSERPsの1P目にだいたい集約されています。SEOでは1P目以外はほとんど意味を成さないので、2P目は参考程度に眺めるだけでOKです。ガチでやるなら、何かツールとか使って追っかければいいですね。

とにかく1P目に掲載されているページ(ここではサイトではない)をしっかり見て、どんなコンテンツなのか、他のページとの関係性はどうか、ドメインの強さはどうなのか、ということを推測します。

そしてそこから導き出される仮説を立て、コンテンツにして、レースに参加します。新規ドメインであれば60位〜100位圏外からのスタートとなるかも知れませんし、そのジャンルで評価されているドメインであれば、いきなり1P目からのスタートとなるかもしれません。

どうして新規ドメインでは評価されづらいのかは、Googleの気持ちを考えると理解できます。「そんなどこの馬の骨ともわからんやつにウチの大事な1P目を渡せるか!」ってことですね。変なサイトに渡したら汚されて、「Google家の名誉」に傷が付く可能性が高いですから。

SEOとはGoogleを見ることにほかなりません。そのGoogleがユーザーを見る(って言ってる)から、「ユーザーを見ましょう」という結論になるわけで、やはり誤解を恐れずに言えば、Googleを見るべきなんです。

だからとにかく「いまGoogleがどんなコンテンツを上位表示しているか」を見て、そこに合わせに行くしかありません。

戦い方はふたつあって、SP(Strategic Positioning)でいくのか、OE(Operational Effetives)で行くのか。僕が持っている事例では、SPは個性際立つ芸能人、OEは黙々と質を高める職人、というイメージです。

SPはハマらなければ厳しいですが、ハマれば激戦ジャンルでも、たった1記事で上位表示の可能性があります。とにかくセンスが必要。天才の領域です。僕には無理な方法で、僕のお師匠とか、以前いたスタッフが得意でしたね。ちょっと才能に嫉妬するけど、そこには圧倒的な洞察があるようです。

一方OEは、他がこなしていることはすべてこなした上で、それらのレベルを上げることで上位表示を狙います。僕はこちらタイプで、とにかく大変ですし、大きな結果は出しにくいけど、打率は高まります。脳みそ筋肉系でも大丈夫。組織の戦い方です。

とにかく、いろんなところでユーザーを見るべしと言われるけれど、

結論、Googleはやっぱり神。

ただし、いくら神とは言え、やぱりリンクビルディングもめっちゃ効くんですけどね。。。

絶対の正解はGoogleにもない

SEOって実際のところどんなものが最適なのか、まだGoogleも正解を持っていないと思うんです。だからコアアルゴリズムアップデートでガンガン検索結果を変えていってるわけで。

また、コンテンツ重視なのは真実だと思いますが、評価の指標としてまだまだリンクの力も大きいと感じます。「良いコンテンツ、実態のある運営者、社会から評価されているサイトであれば、リンクで紹介されるでしょ?」というのは納得の理由ですからね。

こういった「正しい」被リンクの構築は、正直ちゃんとビジネスをやっているひとにはそれほど難しくありません。打ち合わせで「貴社サイトで弊社のサイトを紹介してもらえませんか」と言うだけですからね。このあたりは長くなるので割愛しますが、Googleが何を評価するのかをしっかり考えていくことで、コアアップデートの影響を受けづらいサイトづくりは、十分可能だと思います。

仮にGoogleが、何らかの不正に通じると感じるシグナルを受け取ったとしても、まっとうなリンクであれば手動ペナルティ(Googleが人力で順位を落とすこと)は避けられるはず。手動ペナじゃなくてアルゴリズムアップデートの可能性は少ないと思いますし。

あと気をつけたいのは、コンテンツやサイトの評価は本当にコロコロ変わることです。まっとうに運営されているサイトですら運悪く順位を下げることはありますから、コンテンツSEOだけに依存したビジネスの構築は避けるべきだし、仮に方針としてSEOを重視するとしても、社会との関係性を築いた上での施策をしていかないと、本当に厳しい戦いになるなーと思っています。

今日のまとめ

「SEO業者ですが」っていうと超怪しいじゃないですか。業界への素晴らしい貢献をされている会社もあるのに、一部のアカン会社のせいで全体が怪しく見られちゃう。

かくいう僕も、(Google的に)まっとうな方法ではあるものの、ある意味検索結果を操作しようとはしているわけですが、それはやっぱり得られる果実が大きいからなんです。

そして最近では魔法の一手が効きづらく、魔法が切れるのも早くなっているので、相対的に正攻法で戦って結果を出せたら長くその利益を享受できるのもまた事実。

大変ではあるけれど、得られるものが大きいのでできれば事業会社さんが取り組むべきだし、SEO会社に丸投げするべきでもありません。

そして制作会社としても、安易に「SEO対策します」などと言わずに、「ウチではできません」って言うべきです。お手伝いはできるけど、やっぱり基本的にはクライアント自身でやるしかないと思います。もしお手伝いするなら、結果を出した実績が必要だし、それをせずにお手伝いも何もありません。

ちなみにSEO代行しますという会社については大きな矛盾があるので、最後に書いておきます。

・激戦ジャンルで上位表示できるなら儲かるので、業者が自分でやります
・上位表示しても儲からないジャンルは簡単なので(少しの努力で)社内でできます

順位保証を謳ったSEO代行業者の営業は、やっぱり断るのが吉です。

明日もなにか書きます。

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