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伝統文化への想い

職人ではないですが伝統文化に触れたきっかけ想い携わりたいという想いをまとめました。

出会い

私が日本の職人技術に出会ったのは高等専門学校 5 年目の卒業制作。 自由課題であり、自分が興味を持ち専攻したプロダクトデザインから作るもの に『椅子』を選んだ事が始まりでした。
自分の勉強していたプロダクトデザインから使いやすさは最低要件としてなにかそれ以上の付加価値をつけたいという思いを持ち、組み立て式の椅子に「木組み」の技術を用いて木のみで作れたら面白いのではないだろうかと思うようになりました。
このころはまだ伝統技術や伝統文化について知識も知見もなく木釘で接合位に しか考えが至らなかったことを覚えています。知見を広げるためにまず、ネットの情報などをあさりました。当時は今ほど多くのサイトがなく細かいことの記載がないブログのようなものばかりでした。 次に本屋に行くもその手の本は少なく、図書館に行き年季の入った研究本でやっと調べられる情報の少なさでした。
そこでたどり着いたのが組木細工と継手でした。内容は写真で解説されている 図録やイラストにみっちりと説明されている専門書が目立ち、構造の理解やど うしてそうなるのかなど知るのに時間を要していました。作りやすさ技術を用いることのたやすさから十字相欠ぎ継ぎと栓仕口を利用し
解体可能な椅子に仕上げられました。
この椅子は今でも愛用しています。



日本の伝統工芸
日本の伝統工芸にはその技術の繊細さ、理にかなった技術が数多くあると感じます。卒業制作中に調べていくなかで興味があるだけではできないような細かい作業でテキスタイル・プロダクト共にその緻密さ柄や作りの繊細さに熟練の技術を感じる事がありました。そして、もともとは誰の近くにでもある身近なものであったということもその中で多く知ることができました。
また、日本の伝統工芸の凄さは技だけでなく使う素材もその一つだと思います。良い素材を選ぶだけでなく全ての素材にある【目】を見極め作られ変わる事なく長く使い続ける事ができ、少しの手間や定期的な手入れにより半永久的に使えるという日本の文化、日本の心をそのままに表していると思えました。
壊れたものも捨てる破棄するのではなく【継ぐ】という形で新しいものとして
使い続けていく日本的な良さや今の時代に合った文化考えかただと感銘を受けます。

メディアで知った後継者不足、職人の高齢化
それから時間が経ち年齢もあり技術を習得する方ではなく消費する側になっていた自分ですが、テレビで流れていた職人の高齢化、地域の過疎化が進み後継者の不足の問題、中には最後の 1 人になるものや失われたものが多くある事を知りました。
失われた技術を再現するのにかかる時間やもう伝わることのない職人なればこその感覚、文献や資料のみでは伝えることのできない数々の経験知識がありその伝統技術や手仕事が失われる悲しさと虚しさを感じてしまいました。
そう思いながら消費以外で自分にできる事はないのだろうか、できることがあるとしたら何ができるのだろうと考える事が増えてきました。

もし叶うなら関わっていきたい
日本の手仕事その技術・美しさをもっと若い世代や世界の人々に知ってもらいたい。 自分としては今まで学んできたデザインの技術知識、古きよきものを新しく知るという知的好奇心をもとに日本の伝統工芸・文化を若い世代やもっと多くの方、今よりも多くの海外の方にも知っていただき日本のブランドとして伝統技術を広めることに貢献したいと考えています。
現代において知る機会の少ない現状を変えて行きたい、その物やその文化に触れ興味を持っていただき技術を学びたい、作っていきたい、使っていきたいと思う人々を増やすことへの力になれればと思います。

自分の学んで来たデザインを活かして微力ながら力になって行きたいと考えています。
その為には、自分が売れる事がまず先の問題ですが。

#伝統文化 #伝統工芸 #手仕事

皆さまに喜んでいただける様頑張ります!