季節
夏の終わりの風が吹き音が鳴り、匂いが運ばれたのも束の間
近所の花屋の前には南瓜と骸骨がコンテンポラリーを踊り出したのも束の間
初夏を感じさせるような風が僕を後ろから吹いてくる。
まるでまだまだ季節を渡さないぞとばかりの最終コーナーで巻き返すような追い上げ
あぁ、夏はいつまでも夏なんだ
そこで僕は思う。
季節が僕を惑わす。
暑さが僕を狂わす。
虚無という名の風が吹く。
電車での大移動
賢者の席譲り
改札の群像
空を見上げる働き蟻
あぁ、まだ夏なんだな
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