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SodE

冬服を眺める。
当たり前なのだが、全て袖が長い(袖がないダウンジャケットのやつもあるがそれは置いておいて)。
物心つく前から言わせてもらえばかれこれ20と数年、袖長いなぁと思っているのに
今年も思ってしまった。
「袖、長いなぁ」
いや、言わんでもええやん。
なにをそんな腰を据えて言ってんのよ。
そりゃ長いわ、冬服やもの。
考えると、冬服っていうのは、冬に着るから冬服なのか?
いや、そういわれると僕は暑がりなので年がら年中Tシャツは必須だ。
そうなると、Tシャツは四季服になるな。
……ならんよ!
綺麗なツッコミを入れたところでコピー機が止ま……らない!
タイミング悪いなコピー機よ。
……ほんで四季服ってなに!?
響きほぼ式服やん。
フォーマルになってますやん。
いつからTシャツがフォーマルになった。
話を戻そう、面倒くさくなった。
冬服は、冬に着るからではなく
冬に着ると着心地がいい。適してるから冬服なのだと思う。
うん、ほんとうに、だからなんだって感じ。
冬服を出す気温になってきたから、そんなことも思ってしまう。
気ぃ付けや、秋冬。
しかし、急激に寒くなった。
凍えるほどではないが
つい先週あたりの「なんでこんな時期に汗かかなあかんねん!」
という怒りが嘘かのような冷たさ。
好きではある。好きではあるが急に来られると
こっちも何も準備が出来ていないので、歓迎できない。
正直、出直してほしい。
あれや、あの顔に近い。
アポなしで祖母の家に遊びに行った時に近い。
凄い顔をしていた。
嘘やろ。と、孫にする顔かそれ。と。
流石に予期せぬアポなし突撃は、孫の愛嬌という一本槍では難しかった。
あの顔は忘れられない。
そう、そんな顔に近い。
でも、季節は孫じゃない。
そんなのお構いなしに、ずかずかと世間に入り込んでくる。
かれこれ20数年なんども嫌な顔をしてきたのに
こいつらはこっちが手出しできないことを知ってるから
入り込んでくる。
うざったいなぁと、熱いお茶を淹れる。
跳ねたお湯が袖にかかる。
はぁ、袖長いわぁ。

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