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“生理”と“射精”

随分間が空いてしまった。引越し作業も進んでいないのだが、今年はメモ程度に活用していこうと思う。トップの画像は、何となく面白いと感じて撮ったパッケージだ。ものは言い様だなと思った。

タイトルだが、最近「“生理”と“射精”をほぼ等しいものとして扱っている」人を見た。ちょっと何言ってるかわかんねぇな? と思ったのだが、よくよく主張を見ていくとどうも「“つらさ”は等しい」的な話のようだった。ここまで読んで疑問に思ったのは「いや、お前どうやってその“つらさ”比べたんだよ」ということだ。“生理=月経”と“射精”が両方できる身体の人間はほとんどいない。

「“射精”がつらい」というのがまったくわからない。性欲を催したら何らかの方法で処理する。それのどこに“つらい”要素があるのかどうしてもわからない。理路が不明だ。

「“生理”がつらい」は理解できる。ひと月のうち身体の調子が良いのは一週間ほどだと聞くし、体調が悪い三週間のうち一週間前後子宮内膜が剥がれ落ちて血液と共に排出されるため痛みが強い人も多く酷い人はベッドから起き上がれすらしないという。そして“生理”は内臓が成熟してしまえば子どもを望むか望まないかに関わらず突然始まり、12歳から始まったと仮定しておよそ40年は毎月三週間体調が悪い。もちろん期間は人それぞれだろう。“生理”が嬉しい人はほとんどいないのではないかと察するに余りある。

翻って、問題は“射精”だ。“射精”は日常生活に支障が出るようなものだろうか。例えば睾丸内膜が剥がれ落ちる痛みで動けなくなり痛み止めが手放せないとか、一週間前後“射精”が止まらず“射精”パッドから精液が漏れて下着が汚れてしまい慌ててコンビニへ駆け込むとか、男性同士で“射精”パッドの貸し借りをしていてよい商品の情報交換をしているとか。そういう事実があるのか、私は寡聞にして知らない。“生理”に快感は伴わないが“射精”には快感が伴うのも非対称と言えるだろう。何をもって「ほぼ等しい」のかが伝わってこない。

「“生理”と“射精”をほぼ等しいものとして扱っている」人のほとんどが「何がどうほぼ等しくて“つらい”のか」を説明できていないと感じる。女性たちからの反証は山のように出るが、男性たちからの正当性のあるつらさの主張があまりにも少ないのではないか。ちなみにこの「正当性」というのは「ムラムラして股間に刺激を与えること以外考えられない」というものではない理由、という意味だ。この理由は女性にも性欲があるので当然女性にも起こり得ることであり「男性の“つらさ”」ではない。

私の眼には、男性の性欲は社会においてかなり優遇されているように映っている。少しゲームの攻略を調べては攻略サイトで性犯罪を肯定するような漫画やゲームの広告にぶち当たり、少年漫画で当たり前のように「女体」搾取や差別が肯定されよく炎上している。炎上するということは「よく人目についている」ということだ。

先日大きめの薬局へ生活用品を買いに行った際には店内の避妊具コーナーにTENGAが売っていた。irohaはないにも関わらずだ。社会に男性の性欲は肯定されているが女性の性欲は肯定されていないというのがこういう部分にも表れているのではないかと思う。

男性が“射精”に至るためのものはありふれていることを考えれば、むしろ女性の性欲解消の方が大変では? という気がしてきた。男性のように幾許かの端金で異性の身体を買う場所も少なければその身体の特徴によりおいそれと異性と関係を持てるものでもない。ますます“射精”の何がつらいのかがわからなくなってしまった。男性による具体的で冷静な反証をいつか読んでみたい。


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