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CSP-SM受けてみることにした そのxに向かって「個人の振る舞いを変えるのを助ける3つの心理学的なコンセプトをあげよ」

これまでのあらすじはここから

2.7 個人の振る舞いをトランスフォームすることの手助けになる基礎となる心理的なコンセプトを3つあげよ

選んだ3つ

  1. 心理的安全性

  2. 自己実現

  3. 自己効用感

これはお題に対して・・・解答になるのだろうか・・・。

心理的安全性

心理的安全性の説明

いきなり流行りみたいなのを選んでしまった・・・

「心理的安全性」でググって最初の記事を貼っておく

書いてある文字のそのままな気がするけれど、心理的に安全である状態のこと。スクラムチームに所属している中で、行動や発言や自己の存在に関して、心理的に安全であること。

アジャイルな世界にトランスフォームするためになぜ、このコンセプトが必要なのか?

それは、守られていないと失敗ができないからである。
アジャイルは仮説検証の連続をしている。その仮説が正しいこともあれば、予想よりも成果が出ないこともある。欲しい結果が出ない可能性に対して、恐れる事なく能動的に実行に移すには、心理的に安全でなければ実行ができない。
失敗を許容する文化組織を作る必要がある。
それが、心理的安全性である。

スクラムマスターとしての取り組み

スクラムマスターとして具体的に取り組んだのは「フィードバックをするため」の場に対して心理的安全性を作り込んでいる。
例えば、レトロスペクティブである。
効果的なフィードバックの中には、ネガティブなものも含まれる。
しかし、ネガティブなフィードバックの中にももちろん重要なキーワードは含まれる。ネガティブなフィードバックは、フィードバックをする方にもされる方にもストレスがかかる。
なので、言いづらい話をする場合には、この心理的安全性を最初に作り込むことにしている。
自分の事を客観的に見ることは難しい。そこに、お互いの気づきを共有することで、新たな学びや成長が得られる。
そのために、心理的安全性を作り込んでいる。

効果を体験した話

チームビルディングとして、チームメンバー個々の将来の目標をディスカッションした。自分の将来の目標に対してフィードバックを受け止めることにはストレスがかかる。人の将来の目標に対してフィードバックすることなどは更にストレスがかかる。
しかし、このフィードバックへの心理的安全性を作り込んだ。
フィードバックとは、チームのために、チームメンバーのためにするという前提を作り込んだ。
そうした結果、チームへの共通理解や勇気あるフィードバックができ、各々の方向性をチームで共通認識を持てた。

自己実現

自己実現の説明

マズローの欲求段階説に登場する考え方

アジャイルな組織文化を目指すためには、主体的に行動する必要がある。
マズローの欲求段階でいう社会的欲求や承認欲求ではまだ自己にフォーカスがされている。そこから自己実現の欲求段階になると、どのように他者に対して還元をしていくかが中心となる。自分というスコープを超えて活動しなければ、欲求が達成できないからである。
アジャイルやスクラムを実践するためには、顧客志向や「なぜ」を考えなくてはいけない。そのためには、その思考を中心とできるマインドがなければいけない。それが、自己実現欲求だと考えている。

スクラムマスターとしての取り組み

マズローの欲求段階説に沿って考えると、社会的欲求と承認欲求が満たされなければ次の段階に進めない。それを満たすために、チーム内での所属意識を向上させる取り組みとしてチームビルディングや1on1などを行うことで、社会的欲求を満たすことをしている。
さらに、成果や成長に対して賞賛する場を作る(レビューや日々の場で意識的に)により承認欲求を満たせる場を作る。
そうして日々を積み重ね、自己実現に目を向けやすい場を作っている。
自己を実現するために今の場があり、企業やプロダクトと自己の方向性が一致していることにより、日々の生産活動をアジャイルにトランスフォームする場を作っている。

効果を体験した話

私が体験したメンバーのケース。スクラムチームを運営していく上で、不可避な理由によりメンバーが増減することがある。その時の出来事である。
あるメンバーは元々諦めがちな性格だった。そのメンバーが私が所属するスクラムチームに入った。
最初はとにかく、居場所を作ることに終始した。会議で発言機会を明示的に作ることや、ランチ等のコミュニケーションの場所を多く作った。
その後、技術面や環境面で慣れてきたタイミングで、そのメンバーに1人で製造可能な小さな機能に挑戦するように促した。その機能自体は、内部の環境要因で実現まで到達できなかった。しかし、その機能を担当したことにより、明らかにチームに対して主体的に活動を始めた。更には社内活動にも精力的になった。
最終的には、プロダクトの知見をもとに他プロジェクトへ参画し、理想とするエンジニアへのステップアップの道を歩んでいる。

自己効用感

自己効用感の説明

自己効力感は、カナダの心理学者アルバート・バンデューラによって提唱されました。自己効力感とは、人が行動や成果を求められる状況下において、「自分は必要な行動をとって、結果を出せる」と考えられる力を言います。したがって、「自分は達成できる」「自分には能力がある」という確信があれば「自己効力感が高い」状態にあり、「自分には無理だ」「自分には能力がない」と考えていれば「自己効力感が低い」状態であると言えます。


スクラムマスターとしての取り組み

場や結果として「できること」「できたこと」「成長したこと」をより可視化できるように取り組んでいる。
例えば、Management3.0のCelebration gridを使った学びという成功体験の可視化をレトロスペクティブで行うことだ。

https://nuworks.jp/ja/2021/08/03/celebration-grid-jp/

Celebration Grid (Nu Works)

結果としては「失敗」したかもしれない出来事に対して、「学び」という観点で成功を感じてもらう。
失敗したように感じたスプリントでも、挑戦の連続だった結果だったのかもしれない。その時の学びの量は通常の成功スプリントよりも大きいものかもしれない。個人の学びの体験がチームに還元されることは、チーム力の基礎の向上にもつながる。
結果としては「失敗」と判定される事柄も、学びとしては有用である。そして、チームに還元されていく。
そうして自己効用感を得ることができる。

効果を体験した話

チームに閉塞感が漂っていた時、Celebration Gridをレトロスペクティブ内で継続的に使用した。開発の環境の要因や方針の見えないプロダクト開発の時期にぶち当たってしまったチームは、日々の業務に活力がない状態であった。顧客のフィードバックもなく効果も感じづらいというコメントも出ていた。
その中でも、このワークを継続していくことで、自分達の活動への意義を感じるようになった。何に対してコミットしているかわからない状況下においても、チームへの学びの還元ができているというきっかけで、自己効用感を感じることができた。そのおかげで、勇気がもて、ふるまいはトランスフォームされた。

まとめ

改めて、自分のスクラムマスターとしての興味や関心が出たような気がした。心理的なコンセプトの中でも、「自分の人生の充実化」つまり「イキイキ感」をどう高めるかの心理的なコンセプトを選んだ気がする。
良いチーム、良い人からは良いプロダクトが生まれていくと信じ、人間的な部分に効果的にアプローチができるスクラムマスターの道を探求したい