大学生のエジプト旅行記⑤
母なるナイルは、もう老いた緑色をしていました。それは、深く深く悠久の緑色をしていました。
ぜひ合わせてお読みくださいね。
前回で西海岸のお話は終わるつもりだったのですが、ツタンカーメンのお話をしていたらつい熱くなってしまいましたwww
だいたい2000字から2500字が読みやすい気がしてきたな〜ということがわかり始めましたので…。
「えぇ、えぇ、そんな日もありますわ。」(天の声)
さてさて、ということで前回に引き続きルクソールの西海岸のお話です。
王家の谷を後にして一行が向かったのは、
「ハトシェプスト女王葬祭殿」
「ソウサイデン」という単語を初めて聞いたものですから?えぇ。
「はてはて、どーゆーとこなんすか??ん?」
って前知識ゼロで行ったんですけど驚きました。
「お葬式するためだけに神殿造るんスカ!?」
まぁ、こうなるわけですね。
「お葬式のためだけの規模じゃねぇ!!!!!」
まぁ、こうなるわけですね。(2回目)
いやでも皆さん、私ライブとかよく行くんですけどね?ネタバレとか前情報とか何にもナシに挑んだ方がいいと思うんですよ。特に、私みたいな忘れっぽい人はね。
初めてこの目で実物を見ることの重要性。その時得られる感動、興奮。これはライブの演出だろうが海外の遺跡だろうが同じですよ。
初見の一瞬のその気持ちの高ぶりをMAXにさせることが私的「思い出を忘れにくくする」方法なわけであります。
そのためには、変に事前にどんなところか調べたり勉強したりは一切しないこと。鉄則です。
ライブやコンサートの場合、ネタバレをみない。セトリを調べない。なんならツイッターでそのライブに関連する単語をミュートにする。TLを見ない。徹底します。
そうすれば、その光景が目に入った時、ビリビリー!!ドーーン!!と身体中に電気が走るわけです!!(文章がバカ丸出しのくせに強調すな。)
事前に見ている。事前に知っている。その数が多ければ多いほど実物を見た時の感動は薄れてしまう。私の場合はですけどね。こんなことしてます。はい。
まぁいいんですよ。そんな話はw
とにかく初見ボルテージMAXだったわけです!
階段をせっせと登ると何体もの立像がお出迎えしてくれます。
この立像の立ち姿に注目していただきたいのですが、これは死のイメージを表している立ち方なのです。言われてみればミイラもこんな感じで入っているイメージありますよね。
てか、ハトシェプスト女王って誰だ?こんなでっかいお葬式してもらったハトちゃんって?
ハトちゃん、実はエジプトで初めての女王になった人物です。父がトトメス1世、夫が、トトメス2世です。夫の側室の息子、トトメス3世がいましたから、セオリー通りであればトトメス2世の死後はトトメス3世が後を継ぐ流れだったはずです。しかし、まだトトメス3世が幼かったため、代わりにハトちゃんが自ら王になりました。ようは摂政ってことですね。彼女も王の血は継いでいるため、女性でも例外的に許されたというわけです。
仕方なく、というわけではなく彼女は公共の場では男装をするなど、めちゃくちゃ張り切っていたようです。在位中、トトメス3世がある程度大きくなっても彼女が絶対的権力を持っていたようですから。まあこれが彼女自身の野心だったのか、あくまで摂政としてつなごうとしていたかは諸説あります。
ハトちゃんは平和的にエジプトを統治していたのですが、それは同時に国威を失うことにも繋がってしまいました。トトメス3世が力を持ってからはすぐに失脚してしまいます。彼は、ハトちゃんとは思考が180度違うみたいでした。戦争しまくって国土の拡大を図ります。そして、ハトちゃんの像まで破壊させてしまいます。
そのため、葬祭殿に残っているレリーフでもハトちゃんのところだけ削られていたりします。そこまでしなくていいのになぁ…。
とはいえど、本当にこの葬祭殿は美しいです。今まで見てきたカルナックやルクソール神殿とはまた違った良さがあると思いました。外観の整った柱やまるで断崖さえも神殿の一部だと言わんばかり。そんなところに彼女の凛とした女性らしさ、その強い野心と志を感じました。
さてさて、ハトちゃんとお別れして向かったのは
メムノンの巨像
これも迫力あったな〜〜アメンホテプ3世の像らしいです〜。
その後ファルーカに乗ってセーリングを楽しみました〜〜!
5歳の男の子がお手伝いしてて偉い〜〜!めっちゃ可愛かった…頑張ってね。
この辺りでは結構子供達が商売をしてる場面をたくさん見かけます。学校には行けない環境なのかな…でも生まれた時からお父さんの背中を見てお仕事を覚えようと必死な姿は胸を打たれます。
遠くからコーランが聞こえる中、ナイル川が太陽に照らされてキラキラしているのを眺めるとなんだかじんわり心が温まりました。
それにしてもずっと良い天気だったのでよかったです〜!エジプトでは、雨はほとんど降りません。降っても10秒だってガイドさんが言ってましたw
なのでほんとにナイルは生命線。エジプト人みんなの母なんですよね。(シャワーには歓迎されずベタベタにされたけど)
その後は船に戻って明日の観光に向けていざ出航!!
行き先はエドフです。
船の屋上のテラスではティータイムを楽しんだり、その晩はカクテルパーティーがあったり…船のおもてなしを存分に楽しみました。
ここは、エスナの水門
テラスから水位が上昇して船がどんどん高くなるのを眺めているのはとても不思議な気持ちがしました。この仕組み誰が考えたんや。天才やな。
私たちと一緒に土産物売りの商人さんも小舟に乗って一緒に水門を通過しました。
すごい商売魂!めっちゃ布投げてたw見てるだけで十分ですw面白かった〜。
夜のナイルを楽しんだところで今日はここまで。
次回は5日目、「ホルス神殿」と「コムオンボ神殿」のお話です。
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ではまた。
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