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週末読書メモ113. 『教科書経営 本が会社を強くする』

(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)

本が会社を!人を!強くする。


筆者は、名著『星野リゾートの教科書』も手がけた中沢康彦さん。

本書で語られているのは、星野リゾートの星野佳路さんや刀の森岡毅さん、中川政七商店の中川政七さんら22名の方。そんな方々が、これまでの経営人生において、いかに本から学び・活かしてきたかが取り上げられています。


「なぜ本の内容に価値があるのか」も。

星野リゾート代表・星野佳路:星野リゾートの経営において、私は教科書にあることを忠実に実行してきました。教科書を重視してきたのは、直面している問題を解決してくれる可能性があるからです。
(中略)教科書通りの経営の場合、教科書の正しさは証明されているのですから、結果がすぐに出ないからといっても迷うことがありません。

早稲田大学大学院経営管理研究科教授・入山章栄:リーダーは「意思決定」する必要があるため、考え続けなければならない。つまり、考え続けることこそが経営であり、私の知る優れた経営者はそのことをよく理解しています。
(中略)そして経営について考え続けるとき、経営学はビジネスパーソンが考えを整理してブラッシュアップしたり、物事の理解を深めたりするときのための「道具立て」にはなり得ます。

「なぜ本を手に取る価値があるのか」も。

中川政七商店会長・中川政七:「何とかしなければと考えて本を読むようになった。読んで気付いたのは時間当たりの効率は本のほうがセミナーよりもいいこと。しかしも本ならば値段がずっと安いし、読むタイミングも自由に選ぶことができる」と中川氏はそのメリットを強調する。

エーワン精密創業者・梅原勝彦:今も若い経営者らに会うことがあれば、本を読むことを勧めている。「本を通して江戸時代の人にも会えるし、別の世界にも行くことができる。経営に直接関係のない本ならば、損だ得だといった世界から離れられるから、いろいろ読んだほうがいい」と、梅原氏は明るい口調で話す。

本書では触れられています。


似たような本としては、日経新聞での連載をまとめた『リーダーの本棚』があります。

こちらも素晴らしい連載・本です。『リーダーの本棚』は自らの人生全体を影響を受けた本を通じて語っているのに対し、本書『教科書経営』では「経営」という仕事に焦点が当てられています。


知・本の重要性は、語るに及びません。

しかしながら、日々本を読んでも、物事や世界が中々動かないことに忸怩たるものを感じることが、しばしばあります。

けれども、長たる先人たちも、悩み、足掻き、日の目の当たらない時代から、本を読み、実践をし、今に至っているに、一寸の希望を感じます。

「努力に即効性はない」と野村克也さんも言っていました。

この先の世界の扉を開くためにも、これからもまた、目の前の1ページを噛み締めるように心に刻んでゆきたいです。


【本の抜粋】
星野リゾート代表・星野佳路:星野リゾートの経営において、私は教科書にあることを忠実に実行してきました。教科書を重視してきたのは、直面している問題を解決してくれる可能性があるからです。
(中略)教科書通りの経営の場合、教科書の正しさは証明されているのですから、結果がすぐに出ないからといっても迷うことがありません。

ユーグレナ社長・出雲充:「読んだ内容をすぐに反映してお金を稼ごうとする人がいるが、その先には幸せになりたい気持ちがあるはずだ。それならば『急がば回れ』。信頼する人に本選びを委ね、自分の幅を広げるべきだ」

早稲田大学大学院経営管理研究科教授・入山章栄:リーダーは「意思決定」する必要があるため、考え続けなければならない。つまり、考え続けることこそが経営であり、私の知る優れた経営者はそのことをよく理解しています。
(中略)そして経営について考え続けるとき、経営学はビジネスパーソンが考えを整理してブラッシュアップしたり、物事の理解を深めたりするときのための「道具立て」にはなり得ます。

日本交通会長・川鍋一郎:実際の現場においても、ドラッカー氏の言葉を生かしてきた。日本交通は業界に先駆けてさまざまな取り組みを進めてきたが、そのとき川鍋氏にとって支えや後押しになったのが、「変化はコントロールできない。できるのは変化の先頭に立つことだけである」というドラッカー氏の言葉だった。

中川政七商店会長・中川政七:「何とかしなければと考えて本を読むようになった。読んで気付いたのは時間当たりの効率は本のほうがセミナーよりもいいこと。しかしも本ならば値段がずっと安いし、読むタイミングも自由に選ぶことができる」と中川氏はそのメリットを強調する。

明日てなホールディングス社長・岩城慶太郎:組織は人によって構成されている以上、人間の行動にアプローチできない限りはどんなに素晴らしい戦略であっても実践できない。「そのために人の癖や思考をインプットすることが自分にとっては凄く大切」と話している。

エーワン精密創業者・梅原勝彦:今も若い経営者らに会うことがあれば、本を読むことを勧めている。「本を通して江戸時代の人にも会えるし、別の世界にも行くことができる。経営に直接関係のない本ならば、損だ得だといった世界から離れられるから、いろいろ読んだほうがいい」と、梅原氏は明るい口調で話す。

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