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香川県でWeb3の最前線の話が聞ける時代が最高すぎる。-平井卓也さん、伊藤穰一さん、山口功作さん、上田祐司さん-

シェアリングエコノミー協会の四国支部設立にあたっての設立記念イベントが香川県で開催されました。キートークセッションの登壇者が豪華すぎて鳥肌、、、。

初代デジタル大臣の平井卓也さんをはじめ、エストニア投資庁日本支局長を務めていて香川県に移住された山口功作さん、アメリカ留学時代から憧れていたデジタルガレージの伊藤穰一さん、モデレーターにはガイアックス社長の上田さん。

ここはシリコンバレーかと思ったし、「このメンバーがzoomじゃなくて香川県に来るの?」って事務局に聞いちゃいました(笑)

こちら4名による「デジタルとシェアリングエコノミー」のキートークセッションが面白すぎたので、自分が聞いてて興味を持った内容をまとめました。モデレーターの上田さんの質問がまた良すぎて…聞いてて一瞬でした。

<登壇者一覧>
- 衆議院議員 平井卓也氏(初代デジタル大臣)
- 伊藤穰一氏(デジタルガレージ取締役、元MITメディアラボ所長)
- 香川県DXラボフェロー兼CDO補佐官 山口功作氏

<モデレーター>
-上田 祐司(株式会社ガイアックス 代表執行役社長)

新しい資本主義とスタートアップについて

平井さん:政府としては今後スタートアップ担当大臣も設け、ローカルスタートアップへの支援や発注をしやすい施策(基金作り)も進めていく予定。Web3の動きが益々激しくなっていて、価値のデジタル化が進んでいる。地方を引っ張っていく中で、香川県が先頭を走ってもらいたい。

地方におけるデジタルとシェアリングエコノミーの可能性

山口さん:Web3自体が「シェアリング」だけど、デジタルの世界だけで完結するものではなく、リアルの世界との親和性の高いものから浸透していくべき。

平井さん:シェアリングエコノミーって難しく考える必要はなくて、日本人は「分かち合い助け合い」を古来からやっていた。ただそれは経済活動ではなかった。デジタルの時代になって、大きな利点として情報伝達のスピードが劇的に早くなった。そういう時代に合う価値観の人たちが生まれたという話。

駐車場にしても、家にしても、オフィスにしても、稼働率が低いものが実は多かった。その稼働していない間を有効活用できていなかった。そこからデジタルのおかげでシェアリングエコノミーが生まれた。だからこそシェアリングエコノミー型のビジネスは日本人に向いているのではないかと思います。

アメリカのシェアリングエコノミーについて

伊藤さん:日本は、国が中央集権で主導してしまっている。アメリカだと公園の運営はコミュニティや財団で成り立ってる。あと、宗教の影響も大きく、寄付文化も大きい。一方、日本は何百年も地域にいるので、感覚がちょっと違うんじゃないかなあと思う。

ただ、民間企業の感覚に関して、実はアメリカでも課題だったりする。Airbnbも創業当初、リードオフマンがリードインベスターとして出資してたけど、他の投資家は誰もが反対した背景があった。誰もがシェアリングエコノミーのビジネスは成功しないと思っていた。

だけど、アメリカにもみんなで家を建てていく文化があったりはする。

シェアリングエコノミーと行政について

山口さん:デジタルの世界って人類に残された最後のフロンティア。分からないところを突き進んでいるっていう認識を持たないといけない。

行政としては人口が減っていく中で、行政で働く人を減らさないといけないし、必要なデータを必要な民間企業に提供して、それがビジネスになっていく形になるのが理想。それはビジネスにならなくても、ファンドや融資かもしれないし、別の仕組みで持続可能になっていく必要がある。

デジタル田園都市構想について

平井さん:現在、香川県や三豊市もデジタル田園都市構想の交付金を受けている。私は香川県出身の大平正芳元総理の演説をもとにして、デジタル時代を実現しようと思っている。

つまり、国と地方は対立ではない。役割分担であり、お互いにパートナーシップという形で浸透していくべきで、どのように役割分担を決めていくかが重要。

全国一律で同じサービスだとつまらない。地域のことは地域で決めて、地域の人が思う方向に向かっていくが理想。その上で、自治体は行政サービスを自由に作れるというのが理想でもある。その結果、選択肢が増えるというのがデジタル田園都市構想。課題と考えるのではなく、価値(チャンス)として何ができるかを大切にしたい。

例えば、新潟の山古志村がNFTトークンを発行した。市町村によってもWeb3戦略を策定した自治体が出てきている。実物経済の限界がきているからこそ、デジタルによって価値創造できなかったものがWeb3の世界には広がっている。


シェアリングエコノミーとブロックチェーン

伊藤さん:シェアリングエコノミーの次のステップというのは、パブリクチェーンとして繋がること。例えばSNSのメッセージ/DMも今ではそれぞれのアプリで成り立ってるけど、本来は全てが連動して閲覧できるようにしないといけない。

だけど今2つの方向性があって、ブロックチェーン(パブリックチェーン)を繋げようとしている人たちと、新しいの作ろうとしている人たち。プライベートブロックチェーンをWeb2の会社がまた作ろうとしてしまっている。

オープンインターネットで、Eメールで一つになったのに、メッセンジャーでバラバラになってしまった。なんちゃってWeb3で終わらせないことが大切だと思ってる。

山口さん:地域ごとの幸せ像を明確にすることが大事。それを実現するためのデジタルツールである。

平井さん:どんなに頑張っても、今のマーケットだけで勝とうとしても勝てない。新しい資本主義は、デジタルが基盤となりマーケットが拡大する。(STEPNなど)メタバース上のスニーカーに価値を見出す人たちが増えてきている。リアル空間よりもデジタル空間の方が、ギャルバースなど、日本のクリエイターも活きるんじゃないかと思っている。(平井さん)

伊藤さん:Googleは初期の3万4000倍になっている。YouTubeの初期にも私の所に「YouTubeに動画を投稿しませんか?」とメールで連絡が来た。あの時投資してたら凄いことになっていた。

Web3の世界がインクルージョンになってからやってもいいが、スタートアップは波が来る前に走らないといけない。それが中小企業との違いであり、勝負に出るかどうかはあなた次第だ。(完)

シェアリングエコノミー四国支部の参加者募集!

2022年7月22日より、四国エリアでのシェアリングエコノミーの活用を推進する個人の集まり「四国わかちあいネットワーク」の参加者を募集されています。参加を希望される方は、以下までご連絡下さい!

info@sharing-economy.jp


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