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画数で運命が決まるのか?!~姓名判断の考察【龍青三の占いエッセイ】

姓名判断で改名することで運命が変わるかどうかの議論はさておき、新生児の命名に際しては、親としてできる限り良い名前をつけたいと思うのは当然のことです。

姓名判断には旧漢字で見る方法と新漢字で見る方法があり、それによって画数が異なるため、初心者にとっては非常に悩ましい問題です。さらに、多くの流派が存在するため、何が正しいのか分からないというのが現状です。
これが日本の姓名判断事情なのです。

以下のような質問を受けました。

生まれた子供の名前を考えておりますが、『英』という字を入れた名前をつけたいと思っております。しかし、参考にする本によって画数が異なり混乱しています。どれを信じればよろしいのでしょうか?

ご回答

おっしゃる通り、【画数問題】は誰もが感じる純粋な疑問です。こういう問題は一度原点に立ち返って考えてみるのが最も賢明な方法です。

そもそも、日本の姓名判断や姓名学は中国から伝わったものです。

これは、五術の『命・卜・相・医・山』の中の【相】に該当します。
手相や人相と同様に、名前の画数から運勢を判断するのを名相といいます。相術の原点は中国ですので、字画の取り方も漢字源流に従うのが理にかなっていると思います。

ちなみに、【英】という漢字の意味は以下の通りです。
会意兼形声文字であり、【英】は中央がくぼんでいて芯を含んだ形をしている花を指します。(類義語に【華】があります)
【央】という字は、大の字に立った人の首を枠で押さえた様子を表す会意文字です。
つまり【英】という漢字は『艸+音符の央』で構成され、中央が押さえられた丸い花を意味します。このように、艸央は11画と見るのが本流だと思います。

電話帳をめくって調べれば分かりますが、東京都内だけでも歴代首相と同姓同名の「吉田茂さん」や「佐藤栄作さん」が400人以上います。
この人たちが皆同じ運命を持っているなら、素晴らしくもあり恐ろしいことです。しかし、姓名判断の専門家でも「画数が同じなら運命も同じだ」とは言いません。小学生でも疑問に思うからです。霊感商法の人たちでさえ同じことは言わないのです。

そのため、生年月日を持ち出してきます。
「生年月日と画数が同じ人はほとんどいないでしょう?」と言いますが、確かにその通りです。
生年月日と画数が同じ人は滅多にいません。このようにして、姓名判断の話をしながら生年月日を聞き出し、九星占いを使って恐怖心を煽り、高額な印鑑を売りつけるのです。皆さん、気をつけてください。
もっとも、占いを信じなければ、霊感商法にも騙されないのですが……

四柱推命と姓名判断の違い

四柱推命(子平)は【命】を見ますが、姓名判断は【相】にあたる手相や人相の類です。五術の【相】は外形の観察を通じて本質を究明するものです。目に見えるものだけを手がかりに、目に見えない内面を知ろうとする術です。
姓名判断も、目に見える(姓・名)から目に見えない内面を知ろうとするところまでは理論的に筋が通っています。しかし、改名によって運命を操るという理屈になると、これは【相】には分類できません。

例えば手相では、生命線が短いからといって手相整形をする人は少ないでしょう。人相では整形により人生が変わる例もありますが、それでも【相】は外形から内面を知る術です。
因果関係で言えば、内面が変われば外形も変わるということです。心が変われば顔つきも変わるのは、経験的に理解されているでしょう。
風水(家相)は住みやすい住居の知恵であり、快適な住居空間を創るためのものです。迷信的な家相に惑わされるのは本末転倒です。

姓名判断の基本理論は、字数からその人の内面を知ろうとする術です。
開運するにはご本人の心がけ、心の持ち方を変えるしかありません。
改名して運が良くなったという体験を否定しませんが、字数と運との因果関係は証明されていません。
改名しても良くならなかった例も多くあります。

[姓名判断考:2007年06月10日/リライト]


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