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合理的な判断を遠ざける心理的バイアスの話~コロナ騒ぎが終わらないワケ~

 人間は、昨日までと違うことをやろうとするときにさまざまな心理的抵抗が生じ、その結果何も変えることができず延々と同じことを続けてしまうのです。
 アドラーの教えにもあります。

『変われないのではない。変わらないのだ。』

 その心理について、先日参加した勉強会でうまくまとまった話を聴いたので一部紹介します。日本のコロナ対策がいつまで経っても変わらない理由、個々人が永遠にマスクを外さない理由がうまく説明されると思います。

①  現状維持バイアス:知らない事や未経験のことを受け入れたくない心理。

②  損失回避バイアス:損失の悲しみは利得の喜びの2倍以上とされる心理。

③  微小確率の過大評価:自動車事故よりはるかに確率の低い飛行機事故を過度に恐れる心理

④ サンクコストバイアス:このまま続けても損が出るとわかっていても既に支払ってしまって回収できないコストを惜しんで投資を継続してしまう心理

⑤  時間割引バイアス:先延ばしにすると、めんどくささが小さくみえる。次の機会でいいかと考えて先送りしようとする心理。

 もう少し個別にみていきます。

①  の現状維持バイアスでは、マスクを外すことに強い抵抗を感じる人がうまく説明できます。マスク社会になって早3年。それより以前の生活をすっかり忘れてしまい、もはやマスクのな世界は『馴染みのない世界』になってしまいました。マスクありきの日常から脱却することに強い抵抗を感じる。変えたくない。そういうことです。

②  損失回避バイアスでは、マスクを外すことによる周囲の視線を過度に恐れる意識が、自身が快適に呼吸することの喜びを上回っていることが説明できます。

③   微小確率の過大評価を知れば、無症状で周囲に感染者もいない個々人がウイルスをばらまくといった微小な確率を過大に捉え全国民一律マスク着用の社会が出来上がってしまったことが理解できます。全国民がウイルスをばらまく可能性がある、という荒唐無稽な仮定の結果、異常で過剰な感染対策が延々と続けられているのです。

④   サンクコストバイアスでは、ワクチン関連死や後遺症の問題がこれほど明らかにされてもまだ止めようとしない、国の病理が説明されます。

⑤   時間割引バイアスでは、国民が思考停止し、そのうち治まるだろうと思い続けた結果、3年間という人生の貴重な時間が奪われたことが説明されます。

 これらの心理を理解すれば、明日の行動を変えるきっかけになるかもしれません。
 こんな名言も紹介しておきます。

『難しいからやらないのではない。やろうとしなから難しいのだ。』
~ルキウス・アンナエウス・セネカ:ローマ帝国時代の政治家、哲学者、詩人~

✨おわり✨

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