見出し画像

対人ストレス対処のキホンのキ②~2000円のパフェを食べる!~

 前回、対人関係において『自我』を意識し他者と切り分けていくことの大切さについて書きました。
 『自我』という概念は精神科医や心理士などの専門職の人でないと少しわかりにくいかもしれません。でもこれをちょっと理解することで対人関係はぐっと楽になるのです。 苦手な人に嫌なことを言われた。脳内に上がり込ませてしまった。自我を取り戻すためには出て行ってもらうしかありません。
 
 理屈ではわかっていても、そう簡単に出て行ってもらえないものです。具体的な方法、あります!
 2000円のパフェを食べる!です。パフェは、あくまで例であり、大事なのはいつもよりいいもの、贅沢なものであること。『やけ食い』とは全然違います。コンビニの袋菓子の一気食いは絶対溜ダメなのです。アルコールも思考を鈍らせるのでダメです。

 2000円のフルーツパフェと、真剣に向き合ってください。一人の方がいいでしょう。食レポするつもりで、本気で味わってください。写真はメロンの季節に行ったフルーツパーラーのメロンパフェです。山盛りの完熟メロン✨果汁たっぷりです😂その下にはよつ葉乳業の生クリームとソフトクリーム。その下にサクサクの薄焼きクッキー、さらに進むとメロン果汁たっぷりのジュレ…口の中でメロンと豊潤さと生クリームの濃厚さ、そしてクッキーのサクサクした食感が交わって、夢のような時間ですね😂😂
 

 ただ美味しいものを食べているだけと思われるかもしれませんが、これは脳の仕組みを利用したストレス対処法なのです。患者さんとの話でも『注意の転換』の大切さをいつも説明します。

 人間は、一度に2つ3つのことを考えられません。ストレスを抱えて布団をかぶってうずくまってしまうと、思考はストレスに集中し、さらにストレスは増大します。でも考えるなとだけ言われても、人間、さらに考えてしまうもの。ですから全く別の心地よい刺激を自分で与えるのです。この場合はすごくいい味覚刺激。それに集中し、思考を埋め尽くす(だからいつもより贅沢な大好きなものじゃないとダメなのです)。

 そこにあるのはほかならぬ自分の感覚、自分の思考であることに気づいてください。その瞬間、イヤな相手は脳から出ていくのです。
 一時は追い出しに成功しても、パフェを食べ終えてしばらくするとまた脳内に帰ってくるかもしれません。もちろん1日に何回も2000円のパフェを食べるわけにはいきません。でもちょっと俯瞰で自分を見てください。2回目は1回目よりストレスの脳内の占拠率は下がっているはず。ほんの1割2割でも減っていることしっかり確認する。

 次は音楽や景色などのちょっと柔らかい刺激でも注意をそらせるかもしれません。『相手は自分の中にいない。』を認識してください。
繰り返しますが2,000円のパフェはあくまで例です。『ちょっといいもの』を集中して味わう。次は集中して好きな曲を聞く。空の雲の形をじっくり観察する。

 『自分が』主体的に何かの感覚に集中することが大事です。
ストレスをなくすことはできません。でも感じている時間を減らす、量を減らすための方法、知っておいて損はないはずです。

~このお話、もう少し続きます✨~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?