中小企業にこそ、それも新興国の中小企業にこそ、ファイナンシャル・インクルージョンを。

今回のコラム寄稿について。
ファイナンシャル・インクルージョン、という言葉は、これまで主に消費者を対象とした考え方だったように思う。この世界で金融サービスの対象から取り残された人たち。融資等が受けられない。新興国になるともっと極端で銀行口座すら持てない人たち。その人たちにも行きわたるようにしなければならない、金融サービス。そういった文脈がほとんどに思う。

それもそうなのだが、一国の経済を支えるのは中小企業であるのは先進国でも新興国でも同じであって、この新興国の中小企業はかなり大きなハンデがある。成長資金の調達がほとんど不可能に近いのだ。経済規模に対する融資残高規模が20%程度しかない国はざらであり(日本は200%水準)、その国に行って社長達と話すと、VCも銀行もクラウドファンディングも自分たちには無縁であるという。それで成長出来ない。自分の収入以上には投資が出来ないのだ。商売はいくらでもある、のにだ。

そういった社会課題は世界中で膨大にある。そこでFintech、AIに何が出来るのか?が問われる。当社が「新興国で融資や決済事業」を始めているのには、この社会課題を解決したいという大きな願いが込められている。

今回寄稿した記事中に登場するDripCapitalは数年前にYC Demo Dayで出会って投資を即決した会社だが、最近では彼らのFintech debt Partnerとして、貿易ファイナンスのファクタリングのファイナンスも提供している。彼らを通じて、インド経済の課題解決に貢献していきたい。


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