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俳優なんてなるんじゃなかった

芝居を始めたのが高校3年の17歳の時。中学2年の頃から俳優になりたいと思っていた僕は、高校卒業後の進路を考えているときに一応進学校に通っていたから大学に行くか、専門学校に行くか真剣に考えていたんだけど、どっちに行っても俳優になる為には必要ないと思って当時同学年では僕1人だけ進学も就職もせず、俳優養成所に入ると言って週2のレッスンに通うだけという選択をした。

そこから僕の俳優人生は始まったのだが、信じられないかもしれないが中2の時に思った
「映画やドラマを見て感動したこの気持ちを、自分が与える側になって同じように感動を与えたい」
という一番最初の動機は20年以上経った今でもずっと残っている。

そして今このNYのOff Broadwayという舞台で自分の作品を発表し、目の肥えたニューヨーカー達に中2の時僕が感じたような感動を与えようとしている。

芝居の魔法に取り憑かれているんだよね。

今まで正社員というのにはなった事がなく、いろんなバイトや経験をしてきて今ではNYで自分1人でラーメンを作ってビジネスをしているけど、全て自分が芝居をする為に選んできたこと。

もし芝居を辞めて今1人でやっているラーメンのビジネスだけに集中したらそこそこ成功出来ると思う。

けど演技に出会わなければ今の自分はなかった。
考え方、人との関わり方、感情の認識、挑戦のマインド
全て演技を通して学んできた事

もし俳優を選んでいなかったり、途中で辞めていたら
間違いなく全く別の人間になっていたと思う。

だから
俳優なんてなるんじゃなかった
そんな風に思ったことは一度もない。

売れてない(まだ)けど
この歳になって演技を学んできたことが本当に自分の財産になっているなと感じている。
僕が20代前半に通ったゼンゼミという演技だけを学ぶ場所は人生において本当に大切なことを教えてくれた。

本当に苦しい体験もしたけどあの時逃げずに、そして逃げそうになった僕を全身で受け止めてくれたミユキ先生には感謝しても感謝しきれない。

この御恩は必ずNYのOff Broadwayでお返しします。

現在Off Broadwayのプロジェクトに向けたReading公演のクラウドファンディングの準備中。
おそらく3月末にスタートします。
お楽しみに。


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