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2022年オフブロードウェイで上演される無名俳優の作品とは?

今回は無名俳優が現在執筆しているオフブロードウェイ作品に関して少し話をしたいと思う。

まずNYのブロードウェイというとライオンキングやオペラ座の怪人などのミュージカルを想像する人がほとんどだと思うが、今僕が書いているのはミュージカル作品ではない。

僕が書いているのは「ストレートプレイ」と言われる歌や踊りが基本無いお芝居のこと。
僕が芝居を始めた頃都内の小劇場を中心にやっていた芝居も同じストレートプレイだ。

なぜブロードウェイなのにミュージカルを選ばずにストレートプレイを選んだのかというと理由は簡単で

ミュージカル作品が書けないから。

そもそも舞台の脚本自体書くことが今回で人生3回目だし、そんな僕が歌の歌詞を考えたり曲を作ったりなんてことは今の僕の実力では到底不可能!!

舐めたらアカン!!

もう一つの理由は今回僕が選んだ作品の題材的にストレートプレイの方が合っているなというのもある。

そんな今僕が書いている作品の題材は

「特攻隊」

日本で舞台をよく観に行く人や舞台は観に行かないいけど特攻隊に関して少し知識がある人ならピンと来た人もいるかもしれないが、
2015年にお亡くなりになってしまった俳優の今井雅之さんがライフワークとしてやられていた「The Winds Of God」も特攻隊を扱った作品だった。

※他にも特攻隊を扱った作品は意外とあって、僕自身NYに渡米する数週間前に劇団無魂という劇団で出演した作品も特攻隊の話だった。

なぜ今「特攻隊」の作品を書いているのか?

そもそも2014年NYに来た理由が

自分のチームを作って舞台、映画を作ること

だったんだけど一番最初は渡米直前に出演した劇団無魂の作品をその時のメンバーを連れてきてNYで公演したいと考えていた。

それぐらいその時の舞台チームは素晴らしかったし、何より今まで自分が出演してきた舞台作品の中で一番お客さんの評価と満足度が高くて、
これなら世界で通用するんじゃないかと思っていた。

けど実際問題全キャストをNYに呼んで稽古もして舞台に立つとなると
とんでもない予算が必要だし、
それぞれの日本での生活も保障しなければならないこともあり
NYに来たばかりの僕にはまだハードルが高すぎた。

けどその後もなぜか特攻隊を扱った舞台をやりたい!
という想いは消えなくて
おそらくそれは今井雅之さんの「The Winds Of God」という作品が
大きく影響していたと思う。
※この作品は1988年に日本で上演された後ロサンゼルス、そしてNYでも上演されていて僕が最も影響を受けた俳優のロバートデニーロやアルパチーノが若かりし頃学んでいたニューヨークアクターズスタジオでも上演されている。

その功績が僕にも夢を与えてくれていて
「いつか自分の作品も同じ場所で」
という想いがあったのだろう。

そんな想いを抱いたまま、けど自分にはどんな特攻隊の話が書けるのだろう
とずっと考えていた時にある一つの本と出会うことになる。

それは
「錨のない船」
という本だった。

この本は1982年に出版された加賀乙彦さんが書かれた本で
実際に存在した来栖三郎(第二次世界大戦が始まった後日米交渉にあたっていた外交官)の家族をフィクションとして描いた作品になるのだが、その中に登場する来栖家の長男来島健というキャラクターに僕自身物凄く惹かれ彼からインスパイアされた作品を書こうと思った。

なぜこの来島健に惹かれたのか?

それはこのキャラクターが
「青い目のサムライ」
と言われていたハーフの日本陸軍の軍人だったからだ。
父親は日本人、しかし母親はNY生まれのアメリカ人だったのである。
※NYに住んでいる僕からすると何か運命的なものを勝手に感じずにはいられなかった。

そんな境遇の帝国軍人がいるなんてこと知らなかったし
本を読んでいてハーフである彼が当時の日本の軍隊の中で感じていたこと
そして何より日本とアメリカが戦争することになってしまった後の
彼の心境など僕自身ハーフということもあり
※僕は中国と日本のハーフなんです。
自分自身のことに関してはまた次の機会に書いていこうと思う

この作品こそ僕にしか書けない今までなかった特攻隊の戯曲が書けるんじゃないかと思い今執筆をしている。

夢は大きく

オフブロードウェイで自分の作品を上演する事も日本にいる人からしてみたら
すごく大きな夢なのかもしれないが、
こっちに住んでいると冒頭でも話したように
お金さえ劇場に払えば誰でも自分の作品を上演できる
ことは常識で僕が今立っているのは日本ではなくNYだから
比べる相手もNYにいる演劇人なわけで

やはりオフブロードウェイで上演するなら
作品で観客を感動させたいし
「本当に観に来て良かった」と全員に言ってもらいたい。

そしてその先にはアクターススタジオでの上演
国連の中にあるホールでの上演

そしてオンブロードウェイ(500席以上の観客席の劇場)での上演
そしてトニー賞ノミネート
まで行きたい。
※トニー賞とはその年の優れたブロードウェイのプロダクション(作品)や俳優、制作者に送られる演劇界で最も栄誉のある賞です。映画のアカデミー賞、音楽のグラミー賞、テレビのエミー賞と並び、アメリカのエンターテイメント業界の中で最も重要な賞の一つです。
オフブロードウェイ作品(500席以下の劇場作品)では選考に該当しない。

さらにさらに
映画化!なんてことも可能性がゼロではないと思っている。

実際に今井雅之さんはWinds Of Godを映画化している。

そこまで何年かかるか分からなけど
今書いている作品が自分の人生をかけた作品になることは間違いないし
このプロジェクトが僕だけの夢ではなく
参加してくれる俳優陣、そしてスタッフ、その家族や友達

さらに今まで全く関係性のない人たちの夢にもなるような
プロジェクトにしていきたいと思う。

まずは来年のオフブロードウェイ
その前に今年の年末までにプロモーションになるような
ビデオを作ろうと思っているので
是非これからの動向を見守っていただけると嬉しいです。

さてnoteはこれぐらいにして台本に戻りたいと思います。




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