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「ツレがうつになりまして」楽しく読めるけど本人達が楽しい訳はない!!

会社経営の傍ら、心理カウンセリング・コンサルタント講演・コンプライアンスに基づく講義なども行っています、りゅうこころです。ryukokoro


「夫人公論」の記事に『細川貂々『ツレうつ』から10年。夫が無職のまま、子どもも生まれ…「ツレが楽しいならそれでいい」』という記事を見つけましたので、カウンセラーとしては興味深く読ませていただきました。

作品の「ツレうつ」も勿論読んではいるものの、どこか他人目線と言いますか、「こんなに楽観的に漫画が書けるという事は」なんて安直に考えていた自分がいた訳です。でも今回の内容を読んでみると、やはり頷く事ばかりでした。

そりゃそうですよ、辛いに決まっています。

誰だってなりたくて病気になっている訳ではありませんから。しかも筆者は赤ちゃんが生まれるタイミングだったこと、ご主人のご両親が訪ねて来てはうつ病の人に行ってはいけない事をどんどん言い、その度にご主人が苦しまれた事、その後もご主人は主夫として活躍されている事、自分の仕事が減って困った事などなど赤裸々に書いてありました。精神科・神経科・心療内科の待合などで私はこの本に出合う事が多いのですが、軽いタッチの絵でうつ病に理解を与えるとともに、「何とかなるもんさ!」と介護する側も勇気づけてくれる本だと思います。それを読んで事もあろうにカウンセラーである私が楽観視してしまうとは。反省です。

「本当にがむしゃらに頑張り屋さんで、自分の事なんか後回し」という人ほどうつ病になりやすい傾向があります。身体のブレーキサインを無視できる精神力が反作用を起こした時、それはとてつもない負のエネルギーとなって帰ってきます。そう、うつ病です。自分で『うつ病になっちゃうー』何て言っている人は一概には言えませんがまだ大丈夫ではないでしょうか。私もそうでしたが、ある日ある時突然身体が急ブレーキを踏むのです。最初は頭で理解できません。でも理解しようとすればするほどミスは起こり、自分の存在価値がわからなくなり、希死念慮「死にたい」と思うようになってしまうのです。他の人を例に挙げるのは心苦しいので私の事を書きますが、「自分は絶対大丈夫。腰を痛めたり風邪をひいたりすることはあっても心なんて気合いで何とかするものだ!」と思っている人ほど発症しやすいのです。

風速100メートルの前に一本、如何に太い木が立っていようとも、根こそぎ持って行かれたらその木はダメなのです。柳や竹の様に揺れながらもどんなに撓っても折れない、それこそが真の心の強さなのです。私はボキっと折れました。幸い現在は接ぎ木して、竹になろうとしております。だからこそ、そういう人に「頑張れ!」とか「気の持ちようだ!」なんて言葉は禁物なのです。人間生きている限り、突発的に予想だにしない不幸な事が起こったりします。カウンセラーの私には治すことも出来なければ投薬する事も出来ません。「ただただ寄り添う事」しかできませんが、「自分の苦労話を聞いて笑ってくれたら幸いかな」なんて考えながら日々過ごしております。

りゅうこころでした。ryukokoro


重度のうつ病を経験し、立ち直った今発信できることがあります。サポートして戴けましたら子供達の育成に使わせていただきます。どうぞよろしくお願い致します。