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人間関係を諦めたらなぜか人間関係がうまく行き始めた小話

 自分の人生を上手く行かせるには、自分が本当に何を好きで、何を望んでいるかということを知り、苦手なことはできる限りしないほうが良いというのは有名な話。「言われなくても分かってるよ」と言われそうですが、人によってはこれが中々難しかったりします。

 どんな人がこれを難しく感じるかというと、その人が持つ本音が社会が推奨するあり方と大きくズレている場合です。

 正直、「勉強・仕事が楽しく、人とかかわるのが大好き」みたいな人の場合、その人の人生はイージーモードの極みとなるでしょう。一方、「人間関係が大嫌い・興味がない」という人にとってはかなり大変になるはずです。特に日本社会は友達百人できるかなという歌に代表されるように、人間関係を構築することが大変な善行として認定されているわけですから。

 私自身、人間関係に興味がなく一人でいたいタイプの人間です。だからかなり苦労しました。「興味がない」ということをはっきり自覚できていたなら、あとは自分を貫く勇気を持って生きれば良いだけです。しかし、私は完全に社会の価値観にどっぷり浸かってしまっていたため、本当に大変でした。

 人間関係がうまく行かず毎日毎日悩み続け、嫌われないように自分を押し込め、八方美人という言葉通り学校で振る舞う毎日。「人間関係は素晴らしい」と完全に洗脳されているので、人間関係を諦めるという選択肢はありません。そして、うまく行かないのは努力が足りないのではないかという自分を責める日々でした。
 正直当時の自分がやっていたことは、他人を本当に思いやるふりをしていただけで、実際は自分が嫌われないように計算高く振る舞っていたというただの嫌なやつだったので、当然といえば当然ですが、そんなことに気付ける客観能力と余裕はありませんでした。

 また残酷なことに、ある分野に対して才能がないとか可能性がないというのを証明するのは非常に困難なことです。どうしても人間は自分に甘くなりがちなので、才能がないという残酷な宣言を自分で自分に下すということは難しい心理的な側面があります。加えて、何かが「存在しない・無い」ということを証明するのは科学の分野でも「悪魔の証明」と呼ばれ、非常に難しいことが知られています。
 だからこそ、いつか自分の努力は報われるんでないかとその日を願って当時の自分は頑張っていたのかなぁと思います。

 ただそんな努力は続かず、高校生のある日、最終的に疲れ果て、自滅し、それまで何とか築いてきた人間関係をも全て失ってしまったのです。
 スピリチュアルや様々な心理学を学んできた今振り返れば、自分の本音をないがしろにし、自分の心に大きな歪みを作ってきたからこそ、現実にそれが反映し、そういう大事件が起きるんだよねと分析できるのですが、当時はそんなことは知りません。

 当時思ったことは、恥ずかしいことですが「こんなに頑張ってるのに、ふざけるな!もう二度と人間とは関わらない!」という強い思いが沸き上がりました。被害者意識丸出しというか何とも情けない感じで、恥ずかしい限りです。

 でも、振り返るとここからもやっぱり自分は人間関係は興味ないんだなということが伺えます。だって、興味があれば努力しているだけで楽しく、努力の見返りなんて基本求めません。そして、仮に大失敗してもしばらく落ち込むことはあるでしょうが、「もう二度とやらん!」ということにはならないんですよね。

 最終的にそこから10年以上たった今では、色々と人間関係に対する執着が完璧になくなり、他人とプライベートではほぼ関わらない生活を送っています。
 ただ、執着をなくすのは結構大変で、何度も元に戻りながら徐々に徐々に人間関係を諦めていくことができました。
 不思議な話なのですが、人間関係の執着が薄れ、人間関係を諦めれば諦めるほどそれに比例して所属する組織内での人間関係が良くなっていくというおまけまでついてきました。
 やっぱり自分の本音をできる限り採用して、心に歪みを作らないことで、それが現実に反映するのでしょう。

 もちろん、執着を取り除くのにあたって、さまざまな心理学やスピリチュアルメソッドを取り入れたことで、その副産物として純粋に自分自身の人間関係においてまずかったポイントなど沢山気づいたというのもあります。

 それでも、人間関係を諦めれば諦めるほどうまく行くというのは不思議なものだなぁと思います。

 ただ、最近なんですけど人間関係がうまく行かなかった人が本当に「心から」人間関係を諦めるとなぜかスムーズに回り始める事例が僕だけでなく、チラホラとブログや本など最近見聞きするようになりました。ところが何故そうなるかについては、誰も解説しておらず「そういうもんだ」という片づけ方になってます。

 なぜそうなるかが分かったら、もっとずっと人間関係がうまく行かず苦しんでいる人たちの役に立つんじゃないかなと思うんですよね。理由の分からんものを「諦めましょう、さすれば上手く行きます」と勧められても中々勇気が出ませんが、理由が分かればやりやすいはずです。

 ここのところなぜそれが良いのかについて分かってきたんでちょっと今後纏めて行こうかな?と思ってます。

 次回に続く。(次回をクリックすると記事に飛びます)

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