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奈良1

2024年7月に今年3度目の奈良を訪れると 明らかに外国人旅行客が増えていた
オーバーツーリズムでパンク寸前の京都のお裾分けだろうか?
神社仏閣も カフェも ラーメン屋も ホテルも 大浴場も
飛び交う言葉の意味がわからない

こちとら湿気むしむしの北陸育ち
根っからの小心者で内弁慶だ
関西弁でもビクッとしてしまうのに
知らない言葉は心臓に悪い
ふらりふらり と歩くうちに表通りから外れていた

てくてく とぼとぼ 日が暮れていく

ふと見渡すと
夕刻の東大寺の裏手に立っていた
足元には苔と石畳 小さな丸薬のような鹿の糞がコロコロ転がっていて ぽっかりと大きな東大寺が広い空の下にある
たやすく世紀をまたいでしまう奈良のおおらかさが そこにはあった

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