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「日本語お上手ですね」への違和感。日本人の持つ外国人への印象について。

外国人を多く見かけるようになった。

最近、私の通う大学のキャンパスには多くの外国人留学生と思しき人たちが歩いている。

大学内だけではない。コンビニの定員や街行く観光客、子連れでおそらくは長く日本で暮らす外国人家族もいる。

特に、ここ広島ではコロナも明けたので観光客として訪れる外国人が多くなった印象がある。

個人的には多くの方が日本に訪れてくれてすごく嬉しく思う。

そんな中、日本人から見る外国人の印象について思っていることがある。

先日あるYouTube動画を見たときに、ある日本人と外国人のやり取りに違和感があった。

それは、女性YouTuberが居酒屋で隣の席になった外国人と話しているシーンで、話が弾んだ後半に女性が『日本語お上手ですね』と相手を褒めるシーンだ。

何が違和感と感じたのか

多くの人にはごく普通の会話に思われるのかもしれない。

それでも私は昔から疑問に思ってしまう。

「なぜ日本にいる外国人を、これほど大げさに褒めるのだろうか?」

外国人だろうと日本語が上手な人は当たり前にいる。そこをわざわざ褒めるというのは必要なことなのだろうかと思ってしまう。

まだ、向こうが日本語の発音や文法を気にしていると分かったうえで、『あなたの日本語は十分上手だよ』と教えるのは理解できる。

しかし、会話の流れに関係ないような所でわざわざ日本語を褒めるというのは、少し違うのではないだろうか。

なんか「外国人は日本語が基本上手くない」と決めつけているように思えるし、彼らを子供のように見てる感じがしてしまう。

もちろん褒める側にそんな意図はないのは分かっているのだが、受け取る側がそのように受け取ってもおかしくないのではないかと思ってしまうのだ。

日本人は相手を褒める国民性

これは日本人が相手のことを褒める国民性だからというのが考えられる。

日本人は相手のことを思った言動をとる。

先日、海外を行き来する方と話す機会があったが、その方曰く、海外の方は夜中に電話をかけてくることがあるが、日本人と仕事するとそんなことはないらしい。

日本人だと相手を気遣って夜中に電話をかけることはしないが、海外では自分視点での行動を優先するらしいので、夜中だろうとトラブルがあった場合は対応を求めるのだそうだ。

外国人の日本語でも同じことが言えるのではないだろうか。きっと日本人には外国人の日本語が苦労して学習・習得したものに見えるのだ。

そのため日本人は、相手の頑張りを思うと、日本語を褒めたくなるのではないだろうか。

つまり、日本人の相手を思って褒めるという国民性が、外国人の日本語を必要以上に褒める理由の一つと言えるのではないだろうか。

そもそも日本語を話す外国人が珍しい

日本語は世界の言語の中で最も習得が難しいとされる。

そして、日本人以外で日本語を話す人というのは、かなり少ないように思える。

そのため、日本人にとってフランクな日本語を話す外国人が珍しくてしょうがないのではないだろうか。

きっと外国人と話す時、日本人はまず、上手な日本語を期待していない。

片言で一生懸命に日本語を話そうするのではと思っている。

しかしそんな彼が、ネイティブ並みの日本語を話すとなると、おそらく驚きを隠せなくて、思わず彼の日本語を褒めてしまうのだろうと思う。

外国人への印象

そもそも、日本語を褒める日本人に違和感があるのは私だけの可能性もある。もし共感できる方は是非、コメントしてくれると嬉しい。

個人的の見解は外国人の日本語を褒めるという行為は必要ないのではと思っている。

しかし、外国人にとって褒められることが嬉しくないことでもないはずだ。

ここで言いたいのは、相手の日本語を褒めることをやめろというのではなく、必要以上に褒めていないかと意識してほしいということだ。

もちろん日本人の優しさや日本語の難しさがゆえのことと思うので、必ずしもそうということでもない。

が、もし逆の立場だった時、つまり自分の英語をアメリカ人に必要以上に褒められた時、少し違和感だと思ってもらえるかもしれない。

外国人が日本語を流暢に話しても驚かなくて、むしろ当たり前くらいに思えるようになると良いんじゃないかと私は思っている。



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