留学における安物買いの銭失い。

僕がこっそり片想いしているYoutuberのAtsuさんという方がいるのですが、皆さんご存じですか?いわゆる日本生まれ日本育ちの方なのですが、高校時代のとある定期テスト前に

10番に入ったら10万円あげる

という父親の言葉に釣られたことがきっかけに英語にはまり、大学に入ってもそのままコツコツ英語を勉強しつづけ、なんとオーストラリアの大学院に入ったという方です。

オーストラリアの大学院に入学ともなると英語力でいうとIELTSで6.0~6.5くらいの成績が必要です。(場合によっては7.0くらいかも。)今のプロフィールをみてもIELTS8.5とあるので、それはそれは優秀な方だと思います。

何がすごいというと、日本の大学で英語を専攻していたわけでもないのに、コツコツ独学で、英語圏の大学入学に必要な英語力に達したという部分です。(正確に記述されているわけではないのでわかりませんが、おそらく大きく違わないかなと。)

こういう人を天才っていうんだろうな…と思っていたのですが、少し誤解していました。(ディスりたいわけではないのです。最後までよろしくお願いします。)

Atsuさんのとある動画によると、

2年の大学院コースの授業料は計600万円、生活費などを入れれば800万円かかった

とのことです。それでも節約した結果とのこと。実際オーストラリアに住む僕ですから、すごいわかります。年間100万円の生活費ってきつくないか?と。動画で見た学生時代の部屋も小さかったですし、食べ物もパンの切れ端的なものを食べていたこともあるそうな。

こんなにお金があるから、英語ができて当たり前だよな

…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、大学院に入ってからも一日の勉強時間は、すさまじく多かったとのことです。そして、

なんでこんなつらい生活をしているんだろう

と思ったことももちろんあるそうです。繰り返しますが、とにかく何時間も勉強する生活だったとのこと。故に、IELTSだって6.5→8.5というスコアにもなったのだと思います。


先駆者たちの偉大なお言葉。

この話を聞いて、言語学者の千野栄一さんの言葉を思い返しました。この方は東欧の言葉を学んだ方で、外国語上達法という名著があるのですが、そこに

語学学習にかける費用をケチりすぎてはいけない。なぜなら、語学学習にかける費用をケチりすぎると元を取ろうとする気持ちがでなくなる。安物買いの銭失いになるからだ

という表現があります。10年以上たった今でも忘れられないし、Atsuさんの大学院に800万円かかったという言葉を聞いて、安物買いの銭失いという言葉を思い返したのです。

Atsuさんが大学院に入って頑張ったのも、やはりこれだけの費用を払ったのだからやるしかないという腹の括りがあったのではないかと推測します。そういう意味で、彼は特別だから、天才だから、自分にはできないと思い込んでしまうのはちょっと違う気がしてきたのです。

もちろん安い方法で頑張る努力は必要です。アプリでYoutubeで英語に関する素材はいっぱいあります。図書館だって、古本だって活用しない手はありません。なぜなら、800万円なんて誰もが用意できるお金ではありませんからね。

ただ少なくともAtsuさんは僕以上に、英語習得にもお金をかけた人だということはわかります。それを無視して、彼は天才で自分には無理だというのは、おかしい話だよなとも思うわけです。


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