見出し画像

ケーキの箱の小窓から覗くワクワク感を思い出す。

クリスマスイブには子どもたちと毎年ケーキを手作りして十数年。

今年は私がフルタイムで仕事をしていたことと、子供たち二人もそれぞれ部活やら何やらで物理的に無理だったので手作りケーキをあきらめることにした。


ケーキ屋さんに並ぶ行列や車の渋滞を尻目に、大変だなぁ・・・と毎年通り過ぎていたけれど、今年は他人事ではない。

さてどうするかと思案していたところ、夫が適当に買ってくるよと言ってくれたのでお任せすることにした。

買ってきてくれたのは我が家の定番、イチゴののった生クリームのホールケーキ。
コンビニで買ってきたという。
結構種類があったから少し迷った、とのこと。

私は普段、仕事帰りにはお店に寄らないけれど、とっぷり日も落ちて暗くなってからこの日寄ったスーパーは、クリスマス仕様のご馳走であふれている。

あぁ、今日は世の中公認で無理して手作りしなくてもいい日なんだなと、にぎわうスーパーに自分もまぎれながら思う。

いつもより手作り感は減ってしまったけれど、今年も家族4人でクリスマスパーティーができたことに感謝したい。



ケーキの空き箱をたたもうとしたら、その箱が持ち手の部分を起こすと中のケーキが覗ける仕様になっていたことに気が付いた。


子どもの頃のクリスマス。
母が注文していたのか、ケーキの箱を見つけて。
夜まで待てずに何度もケーキ箱の小窓から中を覗いていたことを思い出した。

あのワクワク感。

どんなケーキか、全体を早く見てみたい。

ちょっとサンタさんが見えるよ。

イチゴは何個のっかってる?

チョコのプレートもついているみたい。


ここ何年も誕生日等で購入していたケーキ箱は、たまたまだったのか小窓付きのケーキ箱ではなかった。

子どもたちと毎年手作りしてきたクリスマスケーキは、完成までのワクワクはあったけれど。

どんなケーキなのかな?と小窓からケーキを覗いて見るワクワク感をうちの子供たちは知らないんだなぁと、ふと思った。


主婦をしていると、できるだけ手作りしなきゃの呪縛が付いて回る。

ものすごくこだわっていたわけではないけれど、クリスマスケーキが手作りできない無念さとちょっとの罪悪感。
できない理由があるんだから、という自分への言い訳。


でも。
クリスマスイブの夜に行ったスーパーの賑わいと、ケーキの小窓の思い出から、手作りしないと!の呪縛から解放された気がした今年のクリスマス。



さぁ、次はお正月の準備。

幸せを感じられる手抜きのギリギリラインを探ってみるのも、きっと悪くない、はず。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?