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(中途向け)コンサルと事業会社の管理職は大きく異なる【これを理解していないと入社1年で確実に退職or降格します】


1. はじめに

総合コンサルで10年以上の経験を持ち、現在はスタートアップで新しい挑戦をしているryuです。

コンサルティングファームと事業会社の間には、表面上は同じ「管理職」という役職が存在しますが、その実態はまったく異なります。

事業会社は管理職になったら、その名の通りタスクを管理するのが仕事です。

企業によっては、優秀な部下に仕事を任せればいいので、とても楽です。

たまに、大企業で管理職をやってきた人がその感覚のまま、コンサルファームに転職してくることがあります。

正直、コンサルの人事・面接官が悪いのですが、「なんでこんなやつ採用してんだよ」というケースが多いです。

本記事では、コンサルティングファームにおける管理職の実態を明らかにし、その違いを詳しく解説していきます。

この内容を理解せずにコンサルファームにマネージャーupで入社してしまうと、1年以内に確実に退職or降格します。

事業会社の管理職であれば、年齢的に結婚もしていたお子さんがいることも多いと思います。

そのような家庭環境で、コンサルに入社したら年収も跳ね上がるので家族皆が一時的に幸せな気分になることは間違いありません。

そんな状態でどうでしょうか。即、クビになったら。

あなたの人生は、コンサル人生だけでなくプライベートを含んだ人生のことです、終わりますよ確実に。

コンサルは離婚率も高いので、あなたの人生は本当に壊れます。

そうならないためにも、コンサルと事業会社の管理職の違いを明確に全日本人に発信できる自信がないのであれば、必ず読んでください。

絶対に損はしません。むしろ、読まずにコンサルのマネージャーとして入社してしまったら、確実にあなたの人生は詰みます。

それでは始めていきますね。


2. 事業会社の管理職の役割

事業会社における管理職は、その名の通り「管理」を主な業務としています。

管理職に昇進するということは、これまで手を動かしてきた日常業務から一歩引き、より広範な視点でチームや部門全体の運営を担う立場に移行することを意味します。

これは、事業会社の文化に深く根ざしたものであり、多くの企業では、管理職になると「手を動かす」ことから解放され、もっぱら「指示を出す」「進捗を確認する」「リスクを管理する」といった業務にシフトするのが一般的です。

管理職は、部下に対してタスクを割り振り、適切なリソースを配置し、全体の進捗をモニタリングしながら、目標達成に向けた戦略を調整する役割を担います。

例えば、プロジェクトの立ち上げ時には、管理職は部下に具体的なタスクを振り分け、その進行状況を定期的に確認します。

部下が問題に直面した場合、管理職はその問題解決をサポートするものの、実際の解決策の実行は部下に任せることが多いです。

ここで重要なのは、管理職は「現場の第一線で手を動かすのは部下」という認識が強く、あくまで全体の調整役としての立場に徹する点です。

また、事業会社においては、管理職は「リーダーシップ」と「マネジメントスキル」の発揮が重要視されます。

リーダーシップとは、部下を動機付け、チーム全体を鼓舞する力です。

これには、ビジョンを示し、部下がそのビジョンに向かって努力するように導く能力が含まれます。

マネジメントスキルは、より具体的な業務遂行のためのスキルであり、タスクの割り振り、進捗のフォロー、リソースの最適化、問題発生時の迅速な対応などが求められます。

しかし、これらのスキルは、直接的な「手を動かす」作業とは異なり、部下に指示を出し、その結果を評価・調整するという「間接的な業務」が主な内容です。

たとえば、月次の業績報告においても、事業会社の管理職は部下が作成したレポートをレビューし、上層部への報告内容を調整する役割を担いますが、データの収集やレポートの作成そのものは部下の仕事です。

管理職は、部下から提出されたレポートをもとに、戦略的なフィードバックを提供し、次のアクションプランを策定しますが、その実行は再び部下に委ねられます。

このように、管理職は現場の業務から一歩引いて、より俯瞰的な立場から業務全体を管理し、必要に応じて上層部と部下の間で調整を行う役割を果たします。

さらに、事業会社においては、管理職は「リスク管理」の面でも大きな役割を担っています。

これは、部下が日常業務を進める中で直面する可能性のあるリスクを予測し、その影響を最小限に抑えるための施策を講じることを意味します。

たとえば、プロジェクトの進捗が遅れている場合、管理職はその原因を分析し、リソースの再配置やスケジュールの再調整を指示します。

しかし、これも実際のリスク対応作業は部下が行うことが多く、管理職はその結果を監視し、必要に応じて追加の指示を出す役割に留まります。

このような管理職の業務は、部下が自分の指示に従って確実にタスクを完遂することが前提となっており、管理職自身が手を動かすことは少なくなります。

むしろ、管理職としての成功は、いかに部下に業務を任せ、彼らが自主的に問題解決に取り組むように導けるかにかかっています。

事業会社では、管理職が部下の成長をサポートしつつ、自らの業務負荷を軽減することが奨励されており、これが一般的な管理職の役割として受け入れられています。

管理職比率についても、事業会社では10%前後であり、限られた人材がこの役割を担っています。

これは、管理職が「管理すること」に専念できる環境が整っていることを意味します。

部下が日常業務を遂行する中で、管理職はその進捗をモニタリングし、全体のバランスを調整しながら、必要に応じて上層部と部下との間で情報の橋渡しを行います。

また、事業会社の管理職は、タスクの進行を管理するだけでなく、部下のキャリア開発にも責任を負っています。

定期的なフィードバックセッションや1on1ミーティングを通じて、部下のスキルアップや目標達成をサポートし、彼らが組織内で成長できるように導くことが求められます。

ここでも、管理職はあくまで「指導者」としての立場を取り、具体的な業務の実行は部下に任せることが前提となります。

このように、事業会社における管理職の役割は、「指導」「管理」「リスク管理」「部下の成長支援」といった要素が中心であり、直接的な作業や手を動かすことからは一歩引いた立場にあります。

部下に対して適切な指示を出し、全体の進捗を見守りながら、組織の目標達成をサポートする役割を果たします。

このような環境下で培われた管理職としての経験やスキルが、事業会社では高く評価され、成功を収めることができるのです。

しかし、この「管理」の役割をそのままコンサルティングファームに持ち込んだ場合、待ち受けるのは全く異なる現実です。

コンサルティングファームでは、管理職であっても自ら手を動かし、具体的な成果を出すことが求められます。

事業会社の管理職としての経験が豊富であればあるほど、コンサルティング業界における管理職の役割との差に驚き、戸惑うことになるでしょう。

この違いを理解せずにコンサル業界に飛び込むと、最悪の場合、入社後1年以内に退職や降格を余儀なくされることも十分にあり得ます。


3. コンサルティングファームのマネージャーの実態

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