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改めてふつうを疑った話

  目安:約2300文字

先日、kindleペーパーバックにて
著書をAmazonに陳列させていただいたのですが

お陰様で、お手に取ってくださった方々から
少しずつ反響をいただけるようになって
ちょっと気づいたことがありました

1.いただいたお声の一部(抜粋)

・変わった感覚の設定で常識が大きく覆される
・読後の衝撃がすごい
・自分と向き合う事の本質を考えさせられた
・ぶっ刺さる言葉が多い
・「普通とは」「常識とは」に対する一つの答えが読めた
・お芝居にできそうな印象だった
・読むことで「自分にとってはどうだろう」と内省させられる
・哲学的であったり感性の部分も面白い

などなど、たくさんのお言葉をありがとうございました
まさかこんなにすぐ感想をいただけるとは思っていなかったので
ペーパーバック版として制作してみて
良かったなと改めて感じました。
今後も、本屋さんに並ぶ本を書くのを目標に
引続き創作活動をがんばります。

2.感想をいただく中で感じたこと

意外だったのが
「価値観がひっくり返される」や
「物語の先も気になる」
「物事の捉え方が変わっていて考えさせられる」
「変わった感覚の設定」
「自分には絶対になかった視点」
などのお声をいただいた事です

自分は特別変わったものにしたつもりはなかったのですが
読んでくださった方にとっては
今まで知らなかった視点のひとつとして受け入れた
というような感想をいただいて、こちらが驚かされました

3.言われた事だけしていなさい

人生2番目にしたアルバイトで
「あなたは独創的すぎる。言われた事だけしていなさい」
と叱られたことがありました

世の中で働くというのはこういう事なんだなと
素直にあやまり
自分が感じたものを行動に反映することが
悪い事というか、建前としてはNGなんだなと感じました。

ですが、同時に
「先を読んで、考えて行動しなさい」とか
「言われた事しかしない人間は使えない」
など言われることもしばしばでした。

けど、自分で考えて行動した結果
「独創的」と叱られた過去が顔を出し
せめぎ合うというか、葛藤してしまい
ただでさえ内向的な性格なのに
余計に何もできない自分になっていったと思います

結果、言われた事をしていれば済む立場に落ち着き
役割だけをしっかり果たし
人を驚かすような突飛な意見は言わず
(でも何が人を驚かすのかわからないので黙ってる)
……と、無難に過ごしていたのです

4.価値観という言葉

なので、おそらく自分には
妙な多面性があるのだと思います
会社では、求められなければ自分の意見を言わないし
(伝達や報告など事実の会話はちゃんとしますが)
家庭でも自分に責任のある子供とは会話が多いけど
親に対しては余計な事を言わないようにしていると思います

たぶん、異なる環境で自分と接する人たちが
それぞれの抱く印象を語り合ってくれたとしたら
全然違う言葉が飛び交うんだろうなぁと

もちろんそれでいいと思っているのですが
自分の感覚を素直に出せる場所という意味では
あまりどこでも見出せないままでした

ところが、2017年頃から
何となくインターネットでの発信を始めてみて
匿名性という部分が幸いしてか
独創的と叱られていた部分を
わりと放出できるようになってきました
小出しですが(笑)

その後読書や講座などを通して
さまざまな価値観を持つ方たちと出会い
かつて驚かせたり怒らせたりしていた自分の感覚を
「新鮮だ」とか「個性的だ」とか「面白い」など
新しい視点のひとつとして
受け入れていただけるようになりました

承認欲求といえばそうなのかもしれませんが
自分の意見に共感してほしいとか
認めてほしいとかいうよりも、
ただ頭ごなしに拒絶されたり
叱られたりすることがなくなり
そのことによって
「自分としての意見を持っていていいんだ」と
安心することができた感覚です

5.改めて今回

自分の意見としてストレートな言葉にするのは
やっぱりまだどこかで怖いのかもしれませんが
それを小説という形を通した文章の中で小出しにすることで
自分自身のバランスが取れているような気がしています

それを公開するというのは
以前なら非常に怖かったと思うのですが
2021年末にnoteを開設した時は
ノリというか、ただの勢いでした。

今回のペーパーバック版を作ってみたのも
同じように活動されている方々を拝見していて
いいなと思って真似してみたという部分が近いし
そういう意味ではノリでした。
せっかく書いたのだから、という勢い。

自分の感性でいうふつうから生まれたアイデアが
読んでくださった方々から見た時に
新規性ある視点として受け入れていただける
という事実を受けたとき
自分の感性を信じて企画してもいいんだと
改めて、一種の自信になりました

・話し言葉より書き言葉の方がラクに表現できること
・自分の普通は誰かの新規性である場合が多いこと

自分自身が持つこの特徴は
文筆活動をしていく中で
取り下げる必要のない個性なのだなと安心して
堂々と活動していこうと感じました
勿論突飛すぎないように考えますが(笑)

最後に

改めまして……
ペーパーバックを作りました

「しねばいいのに」という自分への憤りの言葉が口癖の聡賢。「ない」を証明できずに苦しみ、自分の世界へと隠れていった望愛。別々の場所で接点もなく生活していた二人は、ある日白い猫の姿になってしまった。何がそうさせて、元の姿に戻る方法はあるのか。人間の世界と並行した別世界にいるかのような感覚の中偶然遭遇した二匹は、人間を観察しながら見落としていたものーー自分(ひと)に戻る理由ーーを探しにいくが……?
とても近くにある、言葉で説明しきれないすこし不思議な世界。そこで二人が下した衝撃的な決断とは……
小説『白い、猫のようなもの』あらすじ

もしご興味を持っていただけましたら
ぜひご覧くださいませ

で、もしよろしかったら
Amazonのカスタマーレビューもよろしくお願いします(笑)

最後まで読んでいただきありがとう
ではではまたまた

梅本龍




最後まで読んでいただきありがとうございます!