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BtoBマーケターが+αで持つべきの57のスキル

このnoteは自社のBtoBマーケティングを5年間で立ち上げから、月間200リード獲得になるまでの実体験での学びをまとめたものになります。

創業期のベンチャーのBtoBマーケティングでは、ほぼ予算がなく、自社内で実行する施策が多くなります。

この際にWebマーケティングのスキル以外に身につけるべきスキルだと感じたスキルをまとめました。

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考え方・あらゆる施策に共通する12のスキル

1. ググり解決する力:
マーケターの業務範囲は広い。自分で調べ、自分で解決できれば大幅工数削減可能。

2. ブックマーク整理力:
良記事、各種ツール、などデキるマーケターはブックマークを整理している。

3. 効率化したい欲求:
管理シート、ブログ執筆、アナリティクスデータチェックなど効率化し放題だ。

4. 共通項発見能力:
効率化をする鍵は「共通項を見つける事」だ。ルーティンをシステムや外注で組もう。

5. ブラインドタッチ:
ブログ執筆、イベントレポート、顧客インタビューと文字を書く時間を短縮しよう。

6. ロジカルシンキング:
マーケは地道に数値を見て、仮説を立てて、検証を繰り返す。必須の思考法だ。

7. 目標達成意識:
目標数値に結びつく行動か、常に考える。やれる施策は多い反面で優先順位付けが重要。

8. ユーザー目線:
その企画・言葉選び・クリエイティブは顧客目線で「これだ!」と強く印象が残せるか。

9. 日報:
業務中の気づきは、一日の最後に振り返り文字に起こす。これで思考が整理され学びが倍増する。

10. 情報発信力:
気づきはSNSやnoteで積極的に発信する。良質な情報を発信すれば良質な情報が集まる。

11. マーケ師匠:
WEBでは深い情報は収集しきれない。実力者が語るオフレコが、成果の出る施策のタネだ。

12. 為になるツイ垢リスト:
Twitterのリスト機能で、良質な情報発信をする垢が常に目に入るよう設定だ。

この4年間BtoBマーケティングの責任者をやってきた中で、「テクニカルスキル」の他に「考え方・マインドセット」も重要だと感じるようになりました。
スキルを持っていていても、「本気で目標を達成したい」という気持ちがなければ、会心の一撃となる施策を発案できる確率は低くなります。

BtoBマーケティングは他の部署に比べて、業務の幅が多いと感じています。そんな中で「共通項を見つけるスキル」「効率化をしたい欲求」は、いかに短時間で施策を実行できるかを助ける重要なスキル・考え方です。

また、自社にマーケターがおらず相談相手がいない場合には、毎日の学びを「日報」という形で言語化することで、"社内の理解を得る" "学びを体系化する"効果もあります。

さらにはこの日報をSNSで発信することで、社外のマーケターと交流が生まれ、考えてもみなかった施策のアイデアや改善点を知れるきっかけとなります。

デザイン系の"施策実行の質とスピードが上がる"7つのスキル

13. WEBサイトデザイン:
BtoBマーケでWebサイトはリードの源。デザインできれば改善スピードも数倍だ。

14. バナーデザイン:
Web広告もPDCAの回数が勝負。テキスト・ターゲティング・バナーの3つを高速改善。

15. 資料デザイン:
ダウンロード資料施策でのリード獲得数は資料のバナーと内容次第。まず見た目を改善。

16. パンフレットデザイン:
展示会、セミナー、イベントと、ダウンロード資料よりパンフレットが重要。

17. ブースデザイン:
BtoBマーケター最大の投資は展示会が多い。商談獲得のためブースの第一印象は命。

18. 瞬発ラフスケッチ作成力:
ランディングページの企画・バナーの企画は即座に手書き。議論は加速する。

19. 違和感を感じとる力:
「どこか違和感ある。」と気付ければ、スキルがなくともデザイナーが修正可能。

デザイナー系のスキルを持つと、施策実行の「質とスピード」を高めることができます。

考えている施策を一度デザインレベル(最終アウトプット物)まで落とし込む事で、何が顧客に刺さる切り口なのか、それをどう表現すれば良いかを自分で考えます。これによって顧客への解像度が高まり、あらゆる施策の「企画力や切り口の鋭さ・的確さ」のレベルが増します。

BtoBマーケティングでは
・広告運用
・Webサイトの改善
・イベント集客
・web広告
などデザイナーを頼る必要がある仕事は多数存在します。

自分で「デザインできるスキル」を持っている、もしくは自分ではできなくても「違和感を感じ取るスキル」を持っている事で、施策実行スピードが高まることは明らかです。

オフライン系の"施策実行で必須の細かな"の6つのスキル

20. イベント運営力:
セミナーやイベント主催で業界でのプレゼンスを向上させる。運営は基本マーケの役割。

21. 食事手配力:
イベント運営で盲点なのが食事手配。TPOと予算に合わせて最適な食事を手配しよう。

22. AV機器接続に詳しい:
イベントにトラブルは付き物。数十名いるイベントで画面が映らなかった大失敗。

23. 司会力:
イベントで手配を忘れがちなのが司会者。登壇者が司会も兼任する安っぽいイベントはROIも×。

24. 展示会に詳しい知人:
大投資の展示会。客層/会場動線/空間デザイン/と普段と別世界。専門家に相談。

25. 立体ブース企画力:
提供サービス、商談、空間配置、動線、呼び込み、展示物を考え、空間を企画する。

BtoBマーケティングでは、業界でのプレゼンスを上げるためのイベントや、自社商材への理解を高めてもらうためのセミナーなど、オフラインの施策を実行する機会があります。

オフラインイベントはほぼ確実に一人のマーケターでは実行できず、社内の協力を得る必要があります。

登壇の依頼などは社内のメンバーに依頼できても、細かな会の運営自体は自分でオーナーシップを持って進める必要があるケースが多数あります。

細かいスキルにも思えますが「司会力」「AV機器の接続に詳しい」「食事手配力」などは必要になってくるスキルだと思います。

また展示会の企画運営は投資額も大きく、一度制作すると後戻りができず、会社のイメージに直結する大きなチャレンジですが、どうにかスキルを身につけていきたいところだと日々感じています。

エンジニアリング系で持つと強力な9つのスキル

26. タグ設定:
BtoBマーケは施策が増えるほど、設置するタグも増える。設置可能なら分析の幅も広がり便利。

27. Google タグマネージャー:
タグ設置補助の最上ツール。1本コードを埋めればそれ以降は管理画面で完結。

28. HTML:
テキスト修正や画像差し替えは頻繁にある。誤字修正だけでエンジニアを待つか、自分でやるか。

29. CSS:
サイトの細かい余白感や色合い、フォントなど。細部へのこだわりが自社のブランドを格上げする。

30. Wordpress:
チームでSEOを進める際の有力なツール。分かりやすい管理画面で営業トークをブログ化。

31. bootstrap:
HTML/CSSを覚えたらbootstrapも覚えよう。簡単にスマホ対応サイトが作れるように。

32. javascript:
サイト改善は「ボタンを光らせたらCVRが50%UP」などが起きる。動作を設計実装しよう。

33. 便利プラグインに詳しい:
自分でコードを覚えるのが大変な時、有効なのはWordpressプラグイン。

34. スクレイピング:
競合調査や膨大なデータを調査する際に有効。フリーの開発者に依頼するのもあり。

エンジニアリングができるマーケターはWEBマーケティングメインの業態では特に重宝されます。

WEBマーケティングはオフライン施策と異なり、データ分析が容易にできるため、PDCAを回す回数が多ければ多いほど、施策の成果が高まります。

広告運用においてはタグの設置や、Google Analyticsでの目標設定など。
WEBサイト改善においては、コンバージョン率改善のためのデザイン変更や、ダウンロード資料機能実装、メルマガ登録フォームの実装、問い合わせフォームの改善など。

コーディングスキルをマーケターが持つことで、PDCAを回すスピードは格段に高まります。

マネジメント系で"社内外の協力を得られるようになる"3つのスキル

35. 巻き込み力:
BtoBマーケは執筆や営業トークを聞くなど周囲の協力を得るのが重要。普段から良い関係を。

36. 気楽に頼れる外注先:
試行錯誤した施策も安定する時が来る。外部リソースで賄える場合は積極的に活用。

37. ミッションビジョン語り力:
目標や夢を語ってチームを作り上げる。BtoBマーケ拡大には人が必要だ。

マーケターというスキルを持つメンバーが少ない状態から、複数人のチームでマーケティングを回す状態になるには、あらゆる人を「巻き込む力」が重要になります。

マーケティングへの知見の浅い上司に「マーケティング活動の先にある高い成果・会社の状態を語る力」であり、マーケティングチームの新規メンバーのモチベーションを高める「ミッション・ビジョンを語る力」です。

また施策実行というレベル感でも、社内に協力を依頼できる人がいる状態を作る力、重要性を伝え腹落ちしてもらい「巻き込む力」が重要です。

セールス系の"顧客の課題と自社の強みを深く知るための"5つのスキル

38. プレゼン力:
広報や営業の代わりにイベント登壇する事も。顧客を魅了するプレゼンは出来て損なし。

39. 瞬発提案力:
5秒で独自提案する。テレアポ中・セミナー後、瞬時に刺さる独自提案すると成約率UPする。

40. 営業マンのスキル把握:
獲得したリードを営業マンに引き継ぐ際、最適な采配が成約率を大きく左右する。

41. 自社顧客のニーズ把握:
顧客の悩みや課題感を深く知る事で、あらゆるマーケ施策の質が磨かれる。

42. 自社商材営業をし成約経験:
自分で成約まで獲得した経験があると、顧客視点も自社の強みも知れる。

BtoBマーケティングにおいて、「顧客の本質的な課題や生の声」と「自社の強み・キラーとなる営業トーク」を知ることは、施策の切り口を考える上で重要です。

「マーケターはセールス経験を持った方がいい。」という意見をよく聞きますが、僕も同じ意見です。

セールスで本気でお客さんと向き合う経験、自社のサービスの見せ方を工夫する経験、成約後に実際にサービスを提供する経験を積む。

この経験を持っていると、ブログや資料に綴られる言葉一つから、「この人は詳しい」「私の課題をわかってくれている。」「ここまでこだわりを持っているのか」と、強い説得力が生まれます。

企画系の"同一施策でも効果倍増できる"2つのスキル

43. コピーライティング:
記事・イベントタイトルでコピーを磨くと、同じ内容でも効果は数倍に跳ね上がる。

44. 企画書作成力:
イベントの企画内容や記事の企画内容を魅力的にまとめる。これもリード獲得に寄与する。

セールス経験を積む重要性とも関連しますが、「何が重要なポイントで、何が刺さるのか」を捉え、キャッチコピーや企画というアウトプットまで落とし込むことができると、同じブログ、同じイベントでも効果を倍増させることができます。


グローバル系の"最新のマーケ動向を掴む力が高まる"3つのスキル

45. 第二言語(英・中):
グローバル展開時に必須の言語。直近で使わずとも海外情報リサーチはオススメ。

46. Google translate力:
言語力がなくてもGoogle translateを使えば、情報収集程度は十分に可能。

47. 外国語にひよらない力:
将来グローバルで活躍するために最も大切な力。これがあれば言語習得も一瞬だ。

最近ではTwitterで良質なマーケティングの記事を見かけることが増え、目から鱗が常に落ちていますが、海外のマーケティング記事を読むことで、いくら日本語で調べても出てこないようなレベルのノウハウを得ることがあります。

メディア・編集系で持つとPR力が高まる5つのスキル

48. カメラ:
お客様の声インタビューのコンテンツはBtoBサイトで重要。社内で製作ノウハウを貯め量産だ。

49. 動画制作能力:
5Gの時代到来に備えよう。顧客事例インタビューの動画化によるブランディング効果は高い。

50. インタビュアー力:
事例インタビューでは数字入りの良いコメントをもらう事が最重要。トークで引き出す。

51. プレスリリース作成能力:
メディア担当者が取り上げやすい型で書く、彼らの好むような記事がPRで伸びる。

52. メディアリレーション:
メディア関係者との関係を築く。PRは事業を加速度的に進化させる可能性を秘める。

私がBtoBマーケティングをLIFE PEPPERで開始した当時は、業界での認知度は0に等しい状態からのスタートだったため、最初の二年は認知度向上のための施策に注力しました。

しかし徐々に認知度が高まり、WEBサイトのPVなども増えると、「どう見られるか」の設計が重要になります。

定番ではありますが、有効な施策は「お客様の声・導入事例コンテンツ」です。

自社からの一方的な情報発信ではなく、顧客目線での意見は自社への信頼性向上に繋がり、「成約率向上や業界プレゼンス向上」に繋がります。

外注に出すことも可能ですが、導入事例コンテンツの作成において「インタビュアー能力」「動画制作能力」「カメラ能力」などを社内で一人でもできる状態を作れば、コスト削減が可能です。


データ・調査系の"ロジカルかつ効率的になる"4つのスキル

53. Google Analytics:
Webサイト分析の決定版。最低限タグを埋める事と目標設定は済ませると後悔しない。

53. エクセル:
BtoBマーケは数値を追い、仮説検証を繰り返す仕事。エクセル習熟度がPDCA回転効率につながる。

55. エクセル関数:
関数利用で目標進捗管理や外注予算管理、P/Lと紐付けも可能で分析が高精度&簡易化される。

56. ユーザーテスト設計進行:
施策が手詰まり時、顧客にフィードバックをもらう事で新たな視点の施策が誕生。

マーケティング施策を進める上で、感情ではなく論理的なアプローチで施策を出すことは重要です。

「Google Analytics」を正しく使えたり、そのデータを「エクセル」で「エクセル関数」を組んで必要なデータを抽出することは、優先順位の高い施策を論理的に導き出し、正しい判断をすることにつながります。

また、このようなロジックが存在していると、当初の予定以上の予算を得ることもできる可能性があるため、予想以上の事業成長を生み出します。

経理・財務系で持つとロジカルになれる1つのスキル

57. PL理解作成力:
P/Lを作り、読める事がチームを率いるのに必要な条件。予算と進捗を見比べて施策を練る。

「PL理解作成力」もロジカルな分析と同様です。

会社の経営状態を見て、最適な目標と予算配置を考えられれば、いちマーケティング担当者のレベルから、CMOのレベルにステップアップできます。

まとめ

BtoBマーケティングに携わるマーケターにとって、持っていると便利なスキルを考えてみました。

持っていることで便利なスキルは多数ありますが、冒頭にも書いた「テクニカルスキル」と「考え方・マインド」の両方を伸ばしていくことが大切だと改めて感じます。

また、「周りを巻き込む力」「PDCAのスピードを高めるために、自分のスキルの幅を広めること」「同じ施策でも効果を高めるために、実体験を重ね、言葉を磨くこと」というスキルもマーケターには求められるかと思います。

社内のマーケティングへの理解が少ない、社内でもマーケターは一人しかいないといった悩みを抱えている方に、少しでも参考になればと書かせて頂きました。

「○○というスキルも大切だと思う」「それは違うと思う」などのご意見も、他の方の気づきに繋がると思うので、お気軽にコメント頂けたら嬉しいです。

Twitterもフォローして頂けたら嬉しいです。長文をお読み頂きありがとうございました。

https://twitter.com/Todokoro1996

トドコロリョウ / LIFE PEPPER 💭
@Todokoro1996

海外マーケのLIFE PEPPERの執行役員。創業時に月0件のリードを3年で200件に。BtoBマーケティングチーム立ち上げ。 双子のパパ / ママは台湾人 / #BtoBマーケ #インサイドセールス #SEO #広告運用 #webデザイン #サイト制作


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