ダイアログ・ライティング
前回の有料記事では「コミュニケイティブな課題設定」として、コミュニケーションツールとしての文章と創作における環境づくりについて書いた。
そこからブレイクダウンして、「対話」から導き出す執筆についてを書こうと思う。マガジン・サークルのメンバーは僕が「ダイアログ・デザイナー」だということを既にご存知だろう。「対話」を通して、新しい価値を発見し、提示していくコミュニケーションを主軸としている。
インタビュー記事を書いたり、コンセプトに合うコピーをつくったり、ブレストをコーディネートしたり、言葉の領域で人やモノの魅力を引き出す。新しい価値の発見だけでなく、それを提示していく必要があるため、「届け方」について考えることも思考のフィールド内にある。インタビューで導き出した輪郭のない概念を言葉に収斂し、そこから新たに生まれるアイデアや「問い」を結い上げつつ、プロジェクトとして広めていくところまでが地続きなのだ。
文章の領域でいうと、「編集者」という立ち位置に近い。ただ、「原石をブラッシュアップする」というよりも、「思考や選択肢を拡張する」という役割の方が強い。それはミスト状に広げた後にエッセンスを抽出する、蒸留技術のようである。
もちろんそれは、個人における文章表現にも反映できる。「対話」を通して、表現の可能性を拡張し、あるいは明確化させる。ダイアログ・ライティングの話だ。
「ダイアログジャーニー」と題して、全国を巡り、さまざまなクリエイターをインタビューしています。その活動費に使用させていただきます。対話の魅力を発信するコンテンツとして還元いたします。ご支援、ありがとうございます。