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自分の進路を自分で決められる?

こんにちは。九州大学教育学部2年の山凌汰です。最近、自分がどんなことをしたいのかが少しずつ明確になってきたので、これまでの活動をふまえながら今後の展望を書き残しておこうと思います。

自分の進路を自分で決められる?

自分の進路は自分で決めたい、きっと多くの人がそう思っているでしょう。一度しかない人生です。出来ることなら、行きたい学校、就きたい職業、住みたい場所などの希望を叶えたい。もちろん、経済的な要因や、多少の運なども絡んできますが、進路の自己決定を妨げるもののなかには、情報不足もあると思うのです。

「教師は向いてないから、公務員になりなさい」

中学校に入学する少し前に、私は両親に向かって学校の先生になりたいと言ったことがあります。すると両親からは、「勉強が分からない人の気持ちが分からない人には先生は向いてない。協調性がないから、クビにならない公務員を目指しなさい」という言葉が返ってきました。当時の自分は反論できないままその言葉を受け入れ、国家公務員になるために勉強して法学部に進学し、紆余曲折の後、結局今は教師になることを視野に入れながら教育学部に在籍しています。

向いているかどうかは、やってみないと分からない

最初にあげた進路の自己決定を妨げる情報とは、自分に向いているのは何かという情報です。やりたいこと、向いていることを仕事にしたいと思っている人も多いでしょうが、一方で自分が何をやりたいのか、何に向いているのか分からないという人も多いでしょう。私もその1人でした。だから、両親が言った、公務員が向いている(というよりそれ以外に可能な仕事がない)という言葉を盲信して中高6年間を過ごしたのだと思います。しかしながら、自分に何が向いているのかは、やってみないと分からないのではないでしょうか。もし中学生の頃の自分が教師の真似事をしてみて、自分でもできるかもしれないと思えれば、公務員を目指さなかったかもしれません。また、様々な体験をするうちに、自分がそれまで知らなかった職業への興味がそそられることもあったかもしれません。

体験型のワークショップを企画する

自分と同じような後悔を、次の世代に引き継ぎたくはない。そういう思いから、私は進路選択の手がかりになるようなイベントを企画してきました。例えば、6月28日には、文系高校生向けに、九州大学の文系4学部(法・経済・文・教育)と共創学部に在学する九大生が、自分の学部について紹介するというオンラインイベントを実施しました。このイベントの目的は、高校生が複数の学部を比較しながら自分の進路を考えるためのきっかけとなることでした。
今後は、卒業生の職業から学部を考える、をテーマに、体験型のワークを含んだオンラインイベントを実施したいと思っています。例えば、教育学部を卒業して教育に関わる職業に就いている方をゲストに、現在の仕事や、大学で学んだことと仕事との関わりを聞き、その後、教師の仕事の一場面を取り上げて、自分だったらどうするかを考えるというようなものです。実際の仕事で直面する課題を疑似的にでも体験してみることで、自分にそれが向いているのか、やりたいのかを考えることができると思います。

「試してみれば?」と言える社会をつくりたい

自分の進路は自分で決める、という理想を達成するために、自分が何をやりたいのか、何が向いているのかを知ることが必要だ、ということをこれまで述べてきました。そして、それらを見つけるためには、実際にやってみることが欠かせません。これらを踏まえて、自分が今やりたいことを一言で表すとすれば、「試してみれば?」と言える社会をつくりたい、ということです。
かつて自分が学校の先生になりたいと言った時、自分が両親の立場だったら、「教師になりたいんだったら、それが自分に合っているのか試してみたらどう?」と言いたい。そのためにも、実際に試してみることができる場をつくりたいと思っています。弁護士になりたいなら、模擬裁判をしてみる、政治家になりたいのなら、人を惹きつける演説を考えたり、問題を解決する法律を考えてみたりする。そのような体験が気軽にできる社会が、今の私の頭の中にある理想です。

*体験型のワークショップの企画をしたいと思っているのは、昨年度の「アントレプレナーシップ・キャリアデザイン」という授業の学生委員としての経験の影響が大きいです。興味があったらこちらも読んで頂ければ幸いです。
アントレプレナーシップ・キャリアデザイン
第3回:小川嶺さん(株式会社タイミー代表取締役社長)
第4回:菅本裕子さん(株式会社KOS)
第5回:日野田直彦さん(武蔵野大学中学校・高等学校 校長)
第6回:勝井嵐史さん(株式会社ネイチャーイノベーショングループ)
第7回:植野広生さん(株式会社プレジデント社 dancyu編集長)
第8回:まとめ

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