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逃避行

他人が自分でないという理由で、相手に「どうせ私のことなんてわからないでしょ」と自暴自棄になる。結局のところわかろうとしないからわかってもらえないのだった。理解してもらいたいくせに、理解されようと努力すらしなかった。

「あんたは最低だ」こんな言葉が脳裏をよぎる。最低なのは自分だった。それは誰からも見ても一目瞭然だった。なんでも誰かのせいにして、自分はそこから逃げるだけ。自分が可愛すぎて、最低な自分の身を守るために誰かのせいにしてた。最低なのは自分自身だった。気付いてたけど気付かないふりをしてずっと逃げてた、

人生相談をしたところで、答えはもう決まってるから、相談したところでなんの意味もない。でも聞いてほしかった。「君なら大丈夫」と背中を押してほしかった。「1人じゃない」と言って、誰かに救われたかった。1人になりたくなかった。君といたかった。

ネガティヴの渦に飲み込まれ、抜け出そうと必死にもがくけど、そんな時は誰かの前向きな言葉さえ耳障りになってしまうのがオチ。励ましのLINEや誰かの頑張りを全部スワイプして見ないようにすることで、逃げてた。逃げて、逃げて、逃げることで、自分のことが更に嫌になった。

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