見出し画像

猫になる(20) ねこはレコードの音がすき

うちの子はレコードがわりと好き。

スマホアプリの音源とかCDとかと、若干ちがう、気がする。

レコードをきいてるとそばにゴロンとする確率がたかい、気がする。

ゴロンしたあと、ぼくのよこに滞在する時間がながい、気がする。


なにより、ニンゲンがリラックスする。

レコードの音源はこう、なんかまろやか。

CDなどのデジタル音源の、耳にささるような金属音がない。

もっとナイロンのような、まるくやわらかい音がする。

とくにバイオリンやチェロなどの弦楽の音がいい。


3年ほどまえに親戚の家にあったレコードプレーヤー一式を譲りうけた。

しばらくは80年代のレコードとかを買って、たまにきいてたぐらい。

そして1年ほどまえ、ブックオフでカラヤン指揮ベルリンフィルのベートーヴェン交響曲第7番が100円だったので買ってみた。


これが、すごい音だった。

このレコードは1962年ベルリンにあるイエス・キリスト教会で録音されたもの。

とくに第三楽章。弦楽器のブワッと音がかさなるところ。

当時の建物に音がはねかえるかんじとか、音の残像、みたいなものが生々しく感じられた。

もう60年ちかくまえに録音されたものなのに。

ためしにAmazonミュージックでおなじ録音をきいてみた。

でも、ちょっとちがう。デジタルのほうが音はクリアなんだけど、あの雰囲気が感じられない。


ことしの春の自粛期間は、時間があったし、きもちがおちつかなかった。

ので、そろえてしまった。クラシック全集。CBSソニーと、グラモフォンの。

あわせてレコード盤250枚。

どちらも1970〜1980年代につくられたもの。

どちらも、ちょっとお金もちっぽい友だちの家に置いてあったようなセット。


と、レコードのはなしがつづいてしまった。

なにがいいたいかというと、たぶん実家や親戚の家につかわれてないレコードプレーヤーって意外とありますよ。

1980年代〜につくられたものだったら、いまでもつかえるプレーヤーって、けっこうあります。

みんな大事につかっていたから。あと、ちょっと不具合があってもネットで調べればなんとか修理できるのもあります。

レコード盤自体は、いま人気が高まってきているので、全体的におねだん高めです。

いまでは1ヶ月定額でいつでも何枚でもきけるアルバムが、アルバム1枚で3,000円以上したりします。

こどもの頃は当たり前だったけど、いま考えるとすごく高い。

サブスクって1回きかれるとアーティストに0.0何円支払われるしくみだとか。

90年代までは1ファンがアルバム1枚買って3,000円。

いまのアーティストって、タイヘン。。



レコードについては、ほんとはジャズも好きなのでそろえたいけど、これまた高い。

きっとジャズ大好きおじさんたちが収集してるんでしょうね。


でもクラシックは意外と狙い目です。

一部のクラシックおじさん、おじいちゃんをのぞいて、あまり聴かれてないようです。

一部のプレミアレコード以外、わりと買いやすいです。

ぼくが買った全集も、それぞれ当時は20万円とかで訪問販売されていたもの。

長年書斎かリビングかにかざられて、ほとんどきかれなかったレコード。

それが送料込み4,000円ほどで買えました。


きかない人にはレコード100枚、相当ジャマですからね。

でも当時の全集はさすがに気合がはいってつくられています。

CBSソニーのほうはとくに、歴史をかえたいって意気込みまで伝わってきます。

50年まえくらいの録音でも、ほんと音がいいです。



今回はレコードのはなしとなって、ずいぶん長くなってしまいました。

もし機会あったらレコードプレーヤー、探してみてください。

高級な機材をそろえなくても、やわらかい音が楽しめます。

レコード盤もクラシックとか、きかれないであまってます。

よごれやカビがあっても、盤自体は水と食器用洗剤で洗えるからだいじょうぶです。


レコードをきくと、うちのねこが寄ってきます。

となりでゴロンとして、なでてって合図してきます。

いまバッハが作曲した室内楽がかかっています。

カーペットのうえに寝そべってねこをなでながらレコードをきく。

これもなかなか、これからの季節にあたたかい過ごしかたです。


画像1



画像2




きょうの作品

いまはスマホですぐ聴けるって、すごくベンリ。

もちろんデジタルなやつも、きいてます。

ただ長時間は耳がつかれますね。

こちらはAmazon Music Unlimitedでぜんぶ無料できけちゃいます。










うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。