猫になる(22) なにもしないをたのしむ
うちのねこはよくジッとしている。
お行儀よくすわって毛づくろいして。
手や顔や背中をなめたあと、ジッとしている。
5分とか、ジッとしてうごかないこととかしょっちゅう。
ゴロンとしていて目を開けてジッとしているバージョンもある。
あ、でもこれは半目あけて寝てることもしょっちゅうなので、寝てるのかも。
以前もかいたけど、ねこって寿命が15年くらい。
ニンゲンの平均寿命が80歳くらいだから80÷15=5.3333...
だからねこの5分ってニンゲンでいうと約5倍の25分くらいの感覚なのかも。
って、実際、ねこの時間の感覚ってどうなんでしょう。
ふだんの日常のなかで気づけばそんな時間をほとんどとっていない。
すきまじかんにも色々用事をつめこんじゃう。
ぼけっとする時間なんてコーヒーを煎れるときと、寝るまえの布団のなかくらい。
そんな生活のなかでねこのじっとしている様子は、なにか大切なことを教えてくれてる。
無のじかん。からっぽのじかんを過ごすたいせつさ。
ニンゲンよそんなにあくせくくらすんじゃない。
そんなメッセージまでかんじる。
日曜日のあさ、ぼくのふとんのうえでベロベロからだをなめているうちの子の様子も、なんだか尊くみえてくる。
窓からは昨日までの雨空がはれ、薄日もみえてきた。
うん、きょうはちょっと、なにもしないじかんもたのしもうとおもう。
きょうの一冊
なにもしない、をたのしんでるうちの子のことを書いていたら、この本のタイトルがうかんだ。
いぜんから気になっているものの、まだ手をだしてない一冊。
レビューの評価、いいんだよね。ビルゲイツも絶賛。
kindle版を再販してほしい。
うちの子ノエルにちゅ〜るをあげます。