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2声対位法における好ましい進行 一歩進んだ音楽理論 対位法編 Part 2

前回からの続きです。ここでは2声対位法第1類において好ましい進行、なるべく避けるべき進行などを紹介していきます。響きの面を重視した結果生まれたものですので、守れるものはなるべく守っていきたい事項です。では見ていきましょう。

1 好まれるもの、避けるべきもの

(i) 和声でもありましたが、なるべく反行を多く使用し、長い順次進行を含んでいること。並行をする時は並達8度などの禁則を破らないように注意しましょう。跳躍進行の時は2度続けて同じ方向に飛ばないようにしましょう。

(ii) そして対旋律を付けるときにアルペジオは避けるべき進行です。

反転していれば許容されるらしいが、なるべく順次進行を含みたいので使わない方が綺麗な旋律ができる。

アルペジオの反転は許容されるができることなら避けた方が綺麗な進行をすることができる。

(iii) 3つの音で作れる7度、9度は順次進行を含むこと
分かりにくいと思うので以下の例を見てください。

上記のように3つの音で7度、9度を形成している場合は間に順次進行を含んでほしいということです。

(iv) 1つおきに3回以上同じ音に行くことはなるべく避けるべき項目です。

そして同じ音群の反復も避けるべきです。

(v) 大きな跳躍進行については以下の注意点を気に留めながら行うこと。

① 並行による大きな跳躍は避け、反行を使うこと。

② 大きな跳躍進行の前後は逆方向に進む。また逆方向へ続けて飛ぶのは良い。

(vi) 交叉(上下逆になること)は、2声では避けます。

(vii) 3度、6度の平行は3回まで

(viii) 厳格対位法において使える和音は長三和音、長三和音第1転回形、短3和音、短3和音第1転回形、減3和音第1転回形です。

2 最後に

以上で2声対位法第1類の好ましい進行、避けるべき進行の紹介は以上です。これらを念頭に置いて、次回は実際に与えられた定旋律に対旋律を付ける練習をしたいと思います。

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