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今日の1曲 バーバー 弦楽四重奏曲

今日の1曲は、サミュエル・バーバー(1910~1981)弦楽四重奏曲ロ短調です。


サミュエル・バーバー(Samuel Barber)

この作品は1935年から1936年にかけて作曲され、3楽章で構成されています。

第1楽章ソナタ形式で書かれ、冒頭のフレーズが第1楽章全体を支配しています。ロ短調ですが、調性的には曖昧な部分が見受けられます。

第2楽章(08:35~)は物憂げなアダージョとなっています。第2楽章を聞いた方はピンときたでしょう。もともと『弦楽のためのアダージョ』はこの楽章を弦楽合奏用にアレンジしたものだったのです。1936年に編曲されました。変ロ短調で書かれています。変ロ短調の属和音で終止するとアタッカで第3楽章へと進みます。

第3楽章(16:04~)は第1楽章冒頭のフレーズが変ロ短調で再現されスタートします。短い楽章で2分程度しかありません。これまでの楽章の振り返りのような機能を持っています。この楽章は1943年まで改訂を続けられていたようです。

20世紀の音楽ですが、明確な調性を保っているので現代音楽の中では聞きやすいと思います。第2楽章だけが独り歩きしている感はありますが、全体としては綺麗にまとまっていますので、ぜひ聞いてみてください。

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