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今日の1曲 カール・フィルチ マズルカ変ホ短調

ショパンの生徒の中で最も才能に恵まれていた人物と呼ばれているのが、カール・フィルチという人物です。

カール・フィルチ(Carl Filtsch)

1830年に現在のルーマニアで生まれた彼は幼い頃からピアノの才能を開花させ、1841年にパリへ向かい、そこでショパンの生徒となります。ショパンは子供を対象にレッスンを行うことはありませんでしたが、フィルチの才能に感銘を受け、週に3回もレッスンを行うことに決めたと言われています。

ショパンだけではなく、リストベルリオーズフリードリヒ・ヴィーク(クララ・シューマンの父)などからも賞賛の声が上がりました。13歳になるとヨーロッパを回り演奏旅行を行いました。しかし、終わりは突然やってきました。フィルチは当時、不治の病として恐れられていた結核により、15歳の誕生日を目前に1845年に14歳でこの世を去ることになります。

短い生涯でしたが、ピアノのための小品がいくつか遺されており、今回紹介するマズルカもその一つです。

1843年に作曲されたもので、作品番号3が付けられています。
A-B-A-B-A-C-A-B-Aの形式でロンド形式ととれるでしょう。
中間部のCは変ホ長調となり明るい曲想となります。

もし、彼がもう少し生きていれば、後の音楽界に与える影響もあったかもしれませんね。

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