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初心者のための作曲家紹介シリーズ No.6 メンデルスゾーン

F・メンデルスゾーン(1809~1847)。ロマン派を代表する作曲家。38年の短い生涯の中で、たくさんの名作を遺していった。そんな彼の作品はどのようなものなのか、見ていきましょう。

交響曲編

交響曲第4番イ長調作品90

メンデルスゾーンの交響曲の中では親しまれている作品。彼は交響曲を5作品遺しているが、番号は出版順なので実際に作曲された順番は1番→5番→4番→2番→3番となっています。奇数楽章は長調、偶数楽章は短調となっている構造で、第4楽章にはイタリアの舞曲「サルタレロ」が使われています。イタリア滞在中に作られたことから「イタリア」の愛称で呼ばれることもあります。
第1楽章0:00~
第2楽章11:13~
第3楽章17:35~
第4楽章23:18~
で構成されています。

交響曲第3番イ短調作品56

上記の通りメンデルスゾーンが作曲した最後の交響曲です。
各楽章は休みなく連続で演奏されるように指示されていますが、どの楽章も明確な終止で区切られているので連続性は弱いです。着想したのがスコットランド旅行の間だったということから「スコットランド」の愛称で呼ばれることもあります。
第1楽章0:00~
第2楽章16:32~
第3楽章20:53~
第4楽章30:12~
で構成されています。

その他管弦楽作品編

フィンガルの洞窟作品26

演奏会用序曲の一つ。フィンガルの洞窟とはスコットランド・ヘブリディーズ諸島の無人島スタファ島にある洞窟のことです。その景色に感銘を受けた彼が作曲したものです。

夏の夜の夢作品61

劇付随音楽の一つで、シェイクスピア(1564~1616)の喜劇がもとになっている。序曲に当たる曲は1826年に作曲されており、その後プロイセン王フリードリヒ・ヴェルヘルム4世(1795~1861)の勅命により劇付随音楽として作曲した経緯があります。なかでも『結婚行進曲』はこの中でも特に有名な曲です。

協奏曲編

ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64

メンデルスゾーンの作品の中でもとくに有名な作品でベートーヴェン(1770~1827)とブラームス(1833~1897)のヴァイオリン協奏曲と合わせて「三大ヴァイオリン協奏曲」と呼ばれている作品です。独奏ヴァイオリンは終始弾きっぱなしで、技術的なパッセージも多く演奏者の腕の見せ所です。
第1楽章0:00~
第2楽章12:52~
第3楽章19:58~

で構成されています。

ピアノ作品編

無言歌集より『春の歌』作品62-6

無言歌集は性格的小品(自由な発想によりまとめられたピアノのための短い曲)のなかではよく知られている傑作集となっており、作品19、作品30、作品38、作品53、作品62、作品67、作品85、作品102の全8巻でまとめられています。中でもこの『春の歌』は無言歌すべての中でとくに有名な曲となっています。
 

ロンド・カプリチオーソホ長調作品14

ホ長調のアンダンテによる序奏とホ短調のロンドからなる作品。メンデルスゾーンのピアノ作品の中では技巧的な作品。
 

室内楽曲編

弦楽八重奏曲変ホ長調作品20

初期の名作として知られている。わずか16歳の時に作曲された作品だが、習作とは言えない完成度の高さが注目されています。
第1楽章0:00~
第2楽章15:01~
第3楽章23:13~
第4楽章27:59~
で構成されています。

弦楽四重奏曲第6番へ短調作品80

メンデルスゾーンの死の年1847年に作られた最後の作品の一つ。この作品の作曲前に姉であるファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼル(1805~1847)の死が関連しているともいわれています。彼女自身もピアニスト、作曲家であり、しばしば書簡によって弟の作品に助言、批判を与えていたみたいです。理解者ともいえる姉を失った気持ちからこの作品は生み出されたのでしょうか。そんなメンデルスゾーンも1847年11月4日に脳卒中により姉の後を追うに38年の生涯を閉じました。
第1楽章0:00~
第2楽章7:30~
第3楽章11:58~
第4楽章18:38~
で構成されています。

いかがでしたか?
これを機にメンデルスゾーンの作品に触れていただければ幸いです。


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