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芸能人格付けチェック、日本酒問題編があったら…?

どうもこんばんは、りょーさけです。
本日疲労のピークです。新政が飲みたい夜です。
そう、お気づきの通り脈絡のなさもピークです。

ということで、お茶の間が好きな芸能人格付けチェックというテレビ番組について雑記を書いて潔く寝ます。

まず言っときます。全編は見てません。一問だけ見ました。見てちょっと疑問がわいた次第です。

その疑問をコンパクトにまとめるとこんな感じです。

もしも、日本酒が題材でこういう問題の出され方したらちょっと嫌かも?

っていう。はい。
もう脳が限界で水をごくごく飲むくらいのかんたんな動作しかできなくなりつつある私です。本編もコンパクツにクリアカットに要点バンバンでいきます(3つとも苦手だ、大丈夫か)。

疑問がわいたのは声楽の問題でした。
AとBのどちらがプロでどちらがアマか、というシンプルな問題です。

パッと聞いた感じ、Aは線が細くて艶がある感じ。Bはボリューム満点で聴きごたえがある感じでした。

で、回答者の芸能人の方々でしたがみんな音楽関係の人たちでした。バンドのボーカル、ソロ歌手、元歌劇団員さんなどなど。
みんなBを選びました。

で、外しました。
正解はAだったのです。

それだけなら「ふーん、引っ掛けかあ」くらいの反応で終わります。多分B選んだ人って多いんじゃないかな。僕もBが安定してて心地よかったです。

しかし、問題の問題はその後。

Aのプロソプラノ歌手の方のコメントがあったのですが、「若い方は声帯を思いっきり使えるけど、私のようにプロになり経験を積むとフレーズにどう気持ちを乗せるかだとかそっちがメインになってくる。」というようなコメントをしていました。

意訳ですけど、つまりこれは「ボリューム感は落ちるけど技巧が身についてゆく」ということだと思います。

で、これの何が問題か。
感じたのは次の3点。

①年齢で明らかにできることに差が生じるとすれば、プロアマ関係なく年齢を揃えるべき
②「フレーズに気持ちを乗せる」のに力を入れてる(とコメントからは判断できると思います)のに、外国語曲でやるのはいかがなものか
③ひっかけ問題を作ろうという意識が先行して、プロのプロ性が殺されてしまっていないか

(僕が言ってることに対して予想される反論?に対して予め小声で応対しておきます。

○「テレビってそんなもんでは?」→そんなもんだとしても、問題があるならあるといったほうがいいかと思います。
○出演したプロが納得してるならいいんじゃないの?→本人がどう思うかとそれを見た人がどう感じるかは別の問題です。本人が納得してても、僕は少し嫌でした。

とりあえずこの二点ことわっておきます。)

①について。条件違いすぎると比較が意味を失うってことです。例えばメルヘン児童文学とどぎついノンフィクションではやれることもやることも評価すべきところも違う。

僕は実は大学時代合唱部だったのですが年齢とともに本当に発声能力は変わります。まず熟練の味はあるけれど、基本的にパワーは衰えると言っていいと思います。ですので、プロの方が年齢的にパワーにハンデがあるのにそこが焦点になるような作り方はあまりうまくない。

②これは歌い手というより聞き手の問題。歌い手はもちろん歌う言葉の勉強をしているでしょう。しかし聞き手が耳慣れていない言葉だとそれは意味を失う。

例えば帰国子女や一級品の英語の使い手以外が洋楽を聞いてフレーズに込めた細かなニュアンスを受け取れるだろうか。まず意味や雰囲気を汲み取るのに必死でしょう。微妙なニュアンスは伝わらないのでは?ましてや今回お二方が歌った曲は英語ですらない外国語だったかと思います。プロの技術が伝わりづらい環境下で比較は意味を成すのでしょうか。

③一番言いたいのはここです。すでに①②で僕が感じた問題についてはなんとなくわかってもらえたかと思います。それらを踏まえての③です。
「プロ歌手の歌声が、価格の高いワインが、芸術家の盆栽がわかることが『格』だ」と言ってしまうのも短絡的ではあると思うのですが、でもこういう形で、それでやるのならせめて「プロ歌手の磨いてきた技術(いうなれば「プロ性」)がわかるように」問題設定をしてほしい。視聴者や出演者に意外性を感じてもらうことだけに躍起になって、肝心の「格」判断の要が毀損されてしまうようなショーはお茶の間の余興にしたって少々程度が低すぎる。

そんなふうに思います。

で、これを一番いいたいんですが…。

誰でも得意分野やプロ性を持った分野はあるでしょう。僕にとっては酒です。
仮に酒が出題テーマにされることがあったりして、上記のようなパターンと同じではないにしても酒のつくり手や酒販店の方、飲食店の方のプロ性が毀損されるような問題の作り方をされたらとても嫌です。
偉大な先達の方々のことを思ったら嫌です。

まあ、はい。
テレビってそんなものかもしれません。

そんなものに時間を割いて更に記事まで書くって無駄かもしれません。

しかし、です。
問題があると思ったものに、時に声を大にして「問題がある!」というのはとっても大切な気がするのです。

(あるいは最近プロの技術に脱帽することが多かったので、ともすればそれを壊してしまいそうな娯楽に過剰に反応しているだけかもしれません。)

人ひとりが培ってきたものに目を向けて、見定めて、よければよいと言いたい。

そんなふうに思います。

以上です。

プロってすごい。

プロって、すごいよ。

想像で乾杯。
今日は珍しく日本酒飲んでません。おやすみ。

酒と2人のこども達に関心があります。酒文化に貢献するため、もしくはよりよい子育てのために使わせて頂きます。