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2022年のベストソング

年に一度のベストソング紹介も、今年でもう3回目となりました。
今年もたくさんの良い音楽に出会えてとっても嬉しいです。

今年特に好んで聴いていた楽曲を15曲紹介していきます。
順番はランキング形式ではなく、特に意味もありません。


1.俳句/PELICAN FANCLUB

3月にリリースされたアルバム『解放のヒント』に収録された一曲。
琴の音色を駆使したイントロが非常に印象的な楽曲である。
ネットやSNSの流行にともない、閉塞感のある世の中に警鐘を鳴らす楽曲が増えた。
そんな世界に対して、「意外とそんなことないのでは?」という視点から語りかけてくるのがPELICAN FANCLUBの音楽、そしてこの楽曲である。
世界の美しさに気づかせてくれる彼の音楽が来年以降も楽しみである。

2.Subtitle/Official髭男dism

社会現象を巻き起こしたドラマ『Silent』の主題歌となったこちらの楽曲。
個人的には、「Pretender」を初めて聴いたときに近い感動を覚えるくらいの衝撃が走ったナンバーである。
人の心の機微を極限まで鮮明に、かつ具体と抽象の間で多くの人にわかりやすく描く能力が随所に光る。
サウンドの重みがその言葉にさらに説得力を与え、ほろ苦い切なさをリスナーの心に残していく名曲である。

3.春は溶けて/indigo la End

昨年、FM802のキャンペーンのために制作された「春は溶けて」。
これは、今年の3月にindigo la Endがセルフカバーしたものである。
薄暗い雰囲気の楽曲に定評のある彼らだが、今回の楽曲は、あたたかさを感じるストリングスの音色が印象的である。
鬱屈とした気持ちとわくわくする気持ちが混ざり合う春に、どこかに自由に飛び出していきたくなるような、浮遊感と美しさに包まれた一曲。

4.SOUVENIR/BUMP OF CHICKEN

アニメ「SPY×FAMILY」の主題歌として書き下ろされた楽曲。
キーボードを駆使し、ポップですっきりとしたサウンドに収まっている。
サウンド面では新境地を開拓しているのにも関わらず、この上ないあたたかさと包容力を内包しているところに、このバンドの安心感がある。
落ち着いた曲調ではあるが、ライブでも盛り上がりそうな空気感を纏うナンバーである。

5.持たざる者/マハラージャン

ファンクを中心としたおしゃれサウンドのなかに、思わずクスっとしてしまうような歌詞をぶちこんでくるアーティスト、それがマハラージャンである。
この楽曲は、なにか素晴らしい才能を持っているわけでもないが、「持っている」ジェイソン村田という人物が登場する。
何を「持っている」のかはぜひ楽曲を聴いて確かめてほしい。
唯一無二かつ多彩な彼の活動に今後も目が離せない。

6.Virtual Castle/Dios

昨年の3月に活動を始めたDiosも、2年目にしてついにフルアルバム「Castle」をリリース。
そこに収録されている楽曲のなかでも、この曲はひときわ異彩を放っている。
トラックの緻密さとギターの技巧的かつ耳に残るフレーズが中毒性を生む。
ライブハウスで披露すると空間を一瞬でクラブのような雰囲気に変えてしまうこの楽曲。来年以降、この曲がさらにどのような会場でオーディエンスを踊らせるナンバーとなるのかが楽しみである。

7.BUG(Prod.JOGO)/THE ORAL CIGALETTS

昨年から今年にかけて、安定してフェスのトリを任されるようになったTHE ORAL CIGALETTS。
そんな彼らが今年、ライブでの強さを改めて見せつけたのがこの楽曲であるように思う。
終始高速のビートで攻めていくが、突然音が止まるポイントがあったりと、遊び心も抜群。
常に変化を続けていくオーラルが今後、どのようなライブを行っていくかに注目である。

8.KICK BACK/米津玄師

アニメ「チェンソーマン」OPとして注目を集めたこの楽曲。King Gnu/millennium parade の常田さんとの共作であるということも含め、話題性を一気にかっさらっていった。
楽曲全て通して、リスナーに隙を全く与えてくれない構成となっている。
突拍子のないことが随所で起こるのにも関わらず、それが綺麗にまとまっているところに、近年の音楽シーンをけん引してきた彼らの能力がすべて詰まっているように思う。

9.後悔/SpendyMily

2020年に結成し、昨年から楽曲のリリースを開始した3人組バンド、SpendyMily。
こちらの「後悔」は、ドラマ「シジュウカラ」の主題歌として世に放たれた。
彼らの魅力は、憂いを帯びた歌詞と、洗練された打ち込みサウンドに乗る叙情的なギターの音色である。
どこまでも自らの音楽を探求していくこのバンドが行く末を、これからも見ていきたいと思っている。

10.本日の正体/NEE

昨年メジャーデビューしてからというもの、飛ぶ鳥を落とす勢いで注目を集めているNEE。
ボーカロイドに影響を受けた中毒性のあるサウンドを基調としながらも、彼らなりのオリジナリティを感じる要素を組み合わせることにより、独自の世界観を創り上げる。
NEEに関してはどの曲を選ぼうか迷ったのだが、イントロから一瞬にしてリスナーの心をがっしりと掴むことができるような求心力が兼ね備えられた名曲ということでこちらを選曲。

11.銃の部品/PEOPLE 1

今年は大型フェスへの出演や大きなタイアップなど、大きな飛躍を感じることができたPEOPLE 1。ほぼ正体不明の状態で活動していた彼らも、公にその姿を見せる場面が増えた。
そんな彼らがその実力をとくと見せつけたのが、モード学園のCMに起用された「銃の部品」。
バンドの持ち味である中毒性を活かしながら、若さゆえの棘のある部分や脆さを存分に表現したボーカルがさらに楽曲の雰囲気を洗練されたものにしている。

12.プラネテス/キタニタツヤ

ドラマ「ゴシップ #彼女が知りたい本当の○○」の主題歌として起用されたこちらの楽曲。
アップテンポで緻密な楽曲でも十分に彼の魅力は分かる。しかし、このように落ち着いた楽曲を聴くことにより、さらにその魅力を深掘りできるような気がしている。
メロディーの良さと、芯が通りつつも儚さと優しさがこの上なく表現されたボーカルのセンスが炸裂している。
キタニタツヤがまた新たな引き出しをこじ開けた楽曲ともいえるだろう。

13.kaleido proud fiesta/UNISON SQUARE GARDEN

アニメ「TIGER & BUNNY 2」OPであるこの楽曲。
端的に言えば、とてもユニゾンらしい楽曲であると感じている。
3ピースでありながら、ギター、ベース、ドラムのすべてが底抜けのパワーを持って襲い掛かるような力のあるサウンドがとても痛快である。
激烈にロックな音を鳴らしているのにも関わらず、キャッチ―さすら感じる構成にも、彼らのこれまでの軌跡を改めて思い返すことのできる要素が詰まっている。

14.シャッターチャンス/秋山黄色

3月にリリースされた3rdアルバム『ONE MORE SHABON』は、1st、2ndを通してさらに洗練された、秋山黄色のひとつの集大成とも思えるアルバムだった。
そのなかでも「シャッターチャンス」は、心の浮き沈みに着目しながら、決して平坦ではない道のりをともに歩いてくれるような安心感のある名曲へと仕上がっているように思う。
オリジナリティのある語感、弱さを秘めながらも芯の強さを感じるサウンド、ボーカリストとしての表現力、そのどれもが唯一無二である。
その姿をふたたび追うことができる日まで、待ち続けていたいと思えるほどの魅力を持つアーティストであると断言できる。

15.歓声をさがして/My Hair is Bad

メンバー全員が30歳という節目を迎え、さまざまなことに初挑戦してきた今年のマイヘア。
今までタイアップを一切行ってこなかった彼らの初のタイアップ楽曲となった「歓声をさがして」は、マイヘアがこれまでの活動のなかで提示してきた生き様が集約された楽曲である。
軽快な言葉遣いのなかに、自分なりの「好き」を見つけていこうというシンプルかつ直球なメッセージが秘められた傑作ではないだろうか。

おわりに

というわけで、15曲紹介してきました。
来年は音楽を通して、どんな新しい景色を見ることができるのかが今から楽しみです。
今年はライブにも計20本参戦することができて、本当に充実した1年でした…!


それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
投稿頻度が迷走中ではありますが、来年もよろしくお願いいたします!


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