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アカデミック編~丸井の人的資本経営から学んでみる~

そもそもこの記事を書く目的/書こうと考えた背景

前回の記事でも触れたように、私がやりたい仕事は“組織に所属する意義・意味を全員が感じることができ、且つその組織の成長・成果に向けて個人が努力し続けられる集団を作りたい!”と整理しました。
上記を実現するにあたって、もう少しアカデミックな観点から会社のこと、組織のことを考えてもよいのでは?という考えから、自分なりに分析を実施してみました。
またこちらも前回の記事に書いた内容ですが、とある会社の面接の際に“人事の仕事って本質的に何を実現するためにあるのだろうか?”という疑問がわいてきたことも背景の一つです。

そもそも人的資本経営とは?

まず手始めにChat GPTに聞いてみました。
「人的資本経営は、企業や組織が従業員の能力やスキルを最大限に活用し、育成・開発を重視する経営手法です。従業員の教育や訓練に力を入れ、彼らの能力を高めることで、企業全体の生産性や競争力を向上させることを目指します。」
”平たく言うと、事業目標・目的の実現に向けて、ヒト・組織の側面からアプローチを加速させようと理解しました。

続いて、かの有名な伊藤レポートを一読。

https://www.meti.go.jp/policy/economy/jinteki_shihon/pdf/report2.0.pdf

伊藤レポートを読んでの気づきは以下の通り。
◆従来の人事発想から抜け出す必要がある。
→これまで以上に経営戦略を深く理解し、あるべき姿とのGAPを抽出し、人財の側面で解消することを目指す必要がある。
◆これまでは“静的”だった人事の機能を“動的”に変化させる必要がある。
→これまで以上に先行きが不透明な時代だからこそ、柔軟性を持ちながら、常により良い仕組・制度・体系づくりが必要とされる
◆選択的な企業文化の形成(自然と形成されるものではなく、自ら選択的に形成するもの)が必要となる。
→これまで企業文化はなんとなくそこにあるものと認識され、暗黙知の印象でした。しかしながら、本レポートを一読した際に形式知にしていくものであり、そのプロセスすらも重要視すべきだと感じました。(お飾りの経営理念やMVVではなく、組織に所属する全員がコミットメントできるものを作り上げ、共有していくイメージでしょうか・・。)
◆人財戦略の実現に向けた計画的な育成・採用手法の確立
→ビジョナリーカンパニーの一説にもありますが、“だれをバスに乗せるのか”の重要性が増していく印象を持ちました。行先や行き方も多様化する中で、計画的に乗員者を考えていくことが求められそうです。
専門的な知識を持ち合わせていないので、やや概念的・抽象的な側面もあるかもしれませんが、私は“人的資本経営“というものを、上記のように解釈しました。改めて感じたことは文字にしたり、上記をもとに考えることはできても”実践“につなげるのは非常に難しそうということ。
そこで、人的資本経営の分野では国内でもトップクラスと呼ばれる丸井様の資料を見てみることにしました。

丸井の人的資本経営を学ぶ

丸井さんはHPで資料を詳細に開示しており、ありがたい限りです・・。

https://www.0101maruigroup.co.jp/ir/pdf/others/h_report.pdf

ひとことで言うと・・・
丸井めっちゃいい会社やん!!
と感じました(結構本気で)
何よりもいろんなことが選択的であり、且つ会社全体として変化していこうという機運を強く感じました。
 
一読したうえでそれぞれの取組や仕掛けがどんな形で効果をもたらしているのかを整理するために、システムマップに落としてみました。

丸井の取組システムマップ(当方にて作成)

(同時にすべてを始めたわけではないと思いますが、)どこか一部分を変革するのではなく、ハード・ソフトの観点、仕組み・マインドの観点、等々ありとあらゆる仕掛けを同時多発的に起こしていることが見て取れました。しかも、その一つ一つがそれぞれに副作用をもたらしており、有機的につながっていることがうかがえました。
元々商店(小売業)から始まり、日本で初めてクレジットカードを作り、今では“売らない小売店”をコンセプトとして掲げるなど、時代に合わせて変化してきた丸井さんだからこそ、変化に強く、変わることにチャレンジする組織風土が形成されているのか?と勝手ながら想像してしまいました。
上記で記載した人的資本経営の論点から考えると、この時点ですでに丸井さんの組織文化は選択的に形成されている!のかも・・?

今後に向けて

結論から言うと、想像以上に学びがあり、且つ有意義な時間が過ごせました。
今は人事の領域とは全く異なる仕事をしていますが、自分のキャリアビジョンを実現するためにも、必要な知識や考え方だとより一層感じました。
何よりも、正解がないものだからこそ、普段からどれだけ考え、想像し、自分なりの結論を準備できているか?が問われるものだと実感した次第です。
今後もこうしたアカデミックな観点からの考察も交えつつ、自分なりに思考を深めていきたいと思います。
 
ただ、改めて分析して思ったことは、一人で考えるよりも、対話をしながら考えを深めたほうが、より気づきを得られるのでは?ということ。とゆうことで、もし今後一緒に分析してもいいよ!話してもいいよ!という方がいましたら、ぜひコメント欄で教えていただけると嬉しいです!!
では今回はこのあたりで失礼します・・・!

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