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誰かと比べることをやめられないから、誰とも比べられない私でいる。│Vancouverで感じたアレコレ #2

リビングで読書していたら、ハミングバードがベランダに水を飲みに来たので、ぼおっと眺める。

仕事が早めに終わったので、カラスと一緒に日向ぼっこをする。

散歩をしていたらのどが渇いたので、アイスクリームを買う。

「今頃、みんな仕事してるのかな……」
「ていうか、時差が16時間あるから、みんなぐっすり寝てる頃かな」
ぼんやり考えながら、ロンドンフォグ(カナダ生まれと言われている、甘い紅茶)味のアイスをひとなめする。

真面目なオトナの皆さんに怒られるような気もするが、平日日中から、こうやって日常から離れてぼおっとしているときが、一番「生きてる」と感じる。平日日中の非日常は、私にとって必要不可欠な時間なのだ。

"普通の日常" にずっと埋もれていると、自分がだんだん社会を流れるだけの小さな粒のように思えてくるから。

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というのも、最近まで気づかなかったが、私はどうやらいつも "周りからずれないようにしなきゃ" と必死にやってきたようなのだ。

いつも、出かける前の鏡の前で「これ、好きだな」というよりも「これ、おかしくないかな」と考えるタイプだった。飲み会の帰りに「私、変じゃなかったかな」と繰り返し思うタイプだった。水族館で、魚の群れの中で全体の流れについていけずに慌てる魚を見かけると、他人事のようには思えなかった。

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