Ryohei Tanaka

バスケ|寿司居酒屋|黒ラベル|角ハイ|磯自慢|うどん|Just do it.

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最近の記事

人の愛を盗るなよ

車が盗まれた。 夕方、いつものように子供たちをミニバスへ連れていこうと駐車場にいくと、停めてあるはずの場所に何もない。一瞬、わけがわからなくなってその場に呆然と立ち尽くすオレの頭の上を、「パパどうしたの? どうしたの?」という声がふわふわと通り過ぎる。ほんとうに、漫画みたいに忽然と姿を消した。 盗難件数不動のベスト3のランドクルーザープラド。覚悟がなかったわけじゃない。保険も満額かけていたし、雨の日も風の日も、めんどくさい気持ちを押し殺してごついタイヤロックをかけていた。

    • 親友と20年ぶりのラーメン屋に行った話

      茨城県の牛久市に、山岡家というラーメン屋があった。   地元から車で30分ほど。国道沿いの坂の上に鎮座するその店は、近隣市町村の若者なら誰でも知っている、地域のちょっとした名店だった。    もう20年ほど前だ。時間と車の免許しかなかった暇な大学生の夜。毎日、何をするわけでもなく仲間と集まった。夜中になると、誰かが山岡家にでも行こうと言い始める。深夜の、それも30分もかけて辿り着くラーメン屋は、もっと充実した時間の使い方があるのではないかと思いながらも、手段も目的も持てていな

      • こういう時はビール

        noteなりブログなり、何か書こうと思いたち、うんうんうなったあげくに、そもそも誰に向けて書いているのか。誰に読まれたら正解なんだろうか。どういう反応されると嬉しいのか。ていうかそもそもなんで書くんだろうか。 などとふと悩みだして筆が止まった経験がある人は多いと思う。今の私がそれです。   文章というのはそもそも、誰かに何かを伝えるための手段だ。であるからして、何を書いたらいいのかわからない、というのはつまり、誰に向けて書いたらいいのかわからない、とも言える。 一方で、伝

        • 戦時下の日常

          戦争の中の日常を淡々と描くことで、そのコントラストの残酷さ、人間の強さ、弱さ、すずさんの健気さが余計に際立たされている「この世界の片隅に」で、ふと思い出してしまうシーンがある。 空襲警報がなって、庭の防空壕に身を寄せ合い、B29が去っていくとやおら外に顔を出し、さてさて、といった感じで周作が仕事に向かうシーンだ(たぶん)。   コロナはもはやウイルスとの「戦争」という言葉も聞かれるが、周作のあの所作を思い出すと、なるほどこういうことなのかもしれないと思う。   1年やそこら

          家にいるから書けることがある。

          アカウントを作ったきり、何を書こうか迷って手が止まったまま放置していたnoteを開いた。 今、家にいる。もう2週間も家にいる。外に出てないんだから書くべき事柄なんてないんだけど、不思議なもので、書くことがなくなればなくなるほど、何か書きたいと思うようになる。結局書くという行為は内面との対話の末の便みたいなもんで、そういう時間が増えたということなんだろう。 猫も杓子もコロナである。コロナウイルスという文字がニュースになってからはや3か月。終わりが見えないどころか、事態はます

          家にいるから書けることがある。