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フリーランス美容師としてのLTVを考えてみる

こんにちは。

東京は青山にあるシェアサロンにてフリーランス美容師をやっております加藤亮平と申します。

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今回は、『フリーランス美容師の目線で考える「LTV」』というテーマについてお話ししていきたいと思います。

対面かつ、お客様にとってパーソナル美容師という関係性は僕たちフリーランス美容師にとって大きな武器でありメリットだと感じています。

とはいえそのメリットは最大のデメリットにもなる可能性もあります。


LTVから見る自分の美容師としての価値高めていくためにはどうしたらいいのか。

僕なりの考えです。


◾️そもそも「LTV」とは?

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まず始めにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、LTVとはなんぞや?
というお話からしていきたいと思います。

「LTV=Life Time Value」の略称で日本語でいうと「顧客生涯価値」と言われています。

一人のお客様が生涯でどのくらいの売り上げをもたらすか、という指標とされています。


恥ずかしながら僕はフリーランスになるまで、というかつい最近までこの言葉を知りませんでした。


LTVというのはお金を示す指標。

とはいえ美容師においてもっと簡単にいえばどれだけ長く髪を担当させていただけるか、どれだけ長くお付き合いをさせていただけるか。

こんな考えに変換できるのでは、と思っています。


一人のお客様となるべく長くお付き合いしていきたいという理由でフリーランスになる、という美容師さんも多いはずです。

なんなら僕もその一人でした。

つまりLTVを考えるというのはフリーランス美容師さんにとって得意分野なのではないかと思います。

◾️お客様に求められてる価値を超えること

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ではどうしたら美容師としてLTVを高めることができるか、つまり一人のお客様とより長くお付き合いさせていただくためにはどうしたらいいのか、ということについて考えてみたいと思います。


フリーランスとして美容師をさせていただくようになり、LTVという言葉は知らなかったものの、こんな思いは常に自分の中にありました。

これはなぜかというと、新規のお客様一人に来ていただくことはもちろん大変です。

ですが、それ以上にこれまで来ていただいているお客様に変わらず来ていただくことの難しさも考えるようになったからです。


最近では多くの美容師さんが得意な技術やスタイルで自分をブランディングし発信するようになったことでお客様も通いやすいエリアや金額で美容室を探すのではなく、髪型や好みのカラーを検索することで美容師さんを探すようになりました。

もちろん数ある美容室や美容師さんの中からお客様に選んでもらえることは凄いことですし、ライバルがたくさんいる中で頭一つ抜けるのはまた発信力という別のスキルが必要にもなってきています。


とはいえ裏を返せばその美容師さんに対してお客様が『ちょっとイマイチだったなぁ。。。』と感じてしまった場合、お客様はまた別の美容師さんを探すことも簡単にできるようになったということです。

多くの美容師さんがブランディングし発信を始めたことでそれを見て来店されるお客様も増えました。

それと同時にお客様に対する予備知識が加わったことで事前に美容師に求めるラインが明確になり、そもそもの期待値が上がったように思います。

新規のお客様にいらしていただいたものの、そのラインまで到達していなければ当然リピートは難しく別の美容師さんに取って代わられます。


個人で発信していた美容師さんが少なかった以前に比べ、お客様の期待値や求める価値が初回の来店時の段階でより明確になりハードルが上がったように感じます。

美容師としてLTVを高めるための最低条件は、当然求められる最低ラインをクリアしなければいけません。

そして継続して来店していただくためには、前回に比べ想像を超えた価値を常に提供し続けることが必要になってきているのではないかと思います。


◾️パーソナル美容師としてできること

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美容師においてLTVを高める、つまりお客様と生涯お付き合いさせていただくためにはその方にとって特別な存在になり、寄り添うことが大事になってきます。

フリーランス美容師にはお客様のパーソナルな美容師として一対一の関係性を築きやすいというメリットがあり、他者と差別化できる強みがあると思っています。


とはいえデメリットになる危険性もあると思っていて、パーソナル美容師として長くお付き合いをさせていると「いつもと同じで」や「前回と同じで」というオーダーをいただく機会が増えてきます。

ある程度任せていただくとお客様との距離感を一定に保つことができているという安心感から、より良くなる提案や次回につながる提案がおろそかになる場面が増えてきます。

もしかしたらその一回一回はお客様からの要望をクリアできているかもしれません。

ですがお客様にマンネリ感を与えてしまうことで離れていきやすい状況を作っている可能性がないとも言えません。


これはお客様が美容室を変える理由として一番多いとされる「なんとなく」に繋がってきます。


僕が2年ほどフリーランスを経験してきて感じるのは、パーソナル美容師としてLTVを高めていくために一番必要なことは、マンネリを防ぐために馴れ合いの関係にならないこと。

つまり現状に甘んじず提案し続けることではないかと思います。


とはいえ間違ってはいけないのがメニューアップや単価アップを目的とする提案ではなく、「なんとなく」を回避する提案が必要ということです。

パーソナルに寄り添った提案というのはあくまで希望する施術や髪型に全て応えるだけではありません。

個人に寄り添いその方にとっての最善という意味で、時には施術をお断りするという提案も必要になってきます。

もしかしたらそれによって顧客単価は下がるかしれません。

ですが真摯に向き合うことで本当の意味でのLTVは上がるはずです。


以前お客様に、

『色々なカラーや髪型をお勧めしてくれる美容師さんは多いけれど、ちゃんとした理由を教えてくれた上で反対意見を提案をしてくれる美容師さんは意外と少ない』

と言われたことがあります。


顧客生涯価値というのは一人のお客様がどれだけ売り上げを自分に与えてくれるかという指数かもしれませんが、そこを考え高みを目指す方法の切り口は少し違うアプローチでもあっていいのかなと思います。


美容師はお客様から教わることが多いとよく言われますが、こればっかりは何年経っても変わりません。


自分もLTVの高みを目指せる美容師になれるよう日々精進していきます。




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