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生命は隕石によって誕生した?

こんにちは!りょーです。
生命がどのようにして生まれたか考えたことはありますか。もしかすると、地球上に墜落した隕石が生命をもたらしたかも知れません。

コチラの記事はPodcast 「佐々木亮の宇宙ばなし」Ep. 568にて音声でも配信中!聴きながら読んでみてください。

今回紹介する研究は世界中で注目されていながらメインで研究してきているのは日本の研究チームになります。


(出典:https://www.nasa.gov/image-feature/behold-the-perseid-meteor-shower)

今回の研究は、1969年にオーストラリアに墜落したマーチソン隕石、2000年にカナダに墜落したタギシュレイク隕石、1950年アメリカに墜落したマレー隕石の三つをサンプルとして、どのような物質が含まれているのか最新の検出方法を用いて細かく調べるところから始まりました。

その結果、三種類の中からすごく注目度の高い5つの高核酸塩基(生命の体の構造をつくる材料になるようなもの)、ウラシル、シトシン、チミン、アデニン、グアニンが見つかったのです。世界で初めてこれらを網羅的に観測することに成功したというのが今回の研究成果です。

地球に落ちてくる隕石も、太陽の周りで生まれたものですから、結局はその周りにそういう材料があり、それらがたまたま地球上に降り注いだという解釈ができるわけです。太陽系にやはり生命ができ得る環境が存在していた、というのが観測的に明らかになった点が注目されています。

地球上に生命が誕生する前の原始地球に生命が誕生したきっかけについては科学における究極の謎として長らく提唱されてきました。

そんな中で隕石や彗星が宇宙空間から有機化合物を作る材料を持ってきてたのではないかっていうのは提唱されていたものの、その証拠を掴み切れてませんでした。

(出典:https://www.nasa.gov/mars_art/martian_meteorite/#.YqVN75PP01c)

しかし今回のように、科学技術発達して観測する方法も色々多種多様になってきた中で、過去に見つかった隕石も含めて、新たに研究し直すことにより、こういった生命の根源になり得る証拠を発見できたことが今世界中でかなり注目を集めているのです。まさに温故知新ですね。

さらにNASAが回収したベンヌという小惑星のサンプルや、はやぶさ2が持って帰ってきた小惑星の物質など、様々な研究結果を掛け合わせることによって、今まで謎だった生命がどのように生まれてきたかという根本的な研究が一気に進む可能性が非常に高いのです。

我々人類の本当の故郷がわかる日も近いかもしれませんね。
それでは、また!


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